鶴岡市立農業経営者育成学校 校長 百瀬清昭
農業を巡る経済環境は日々変化しており、新期就農に「これをすれば大丈夫」という特効薬はありませんが、農業を始めるために大切なポイントを二つ紹介します。
一つ目は五感を磨き、基本的なことをしっかり学んで知識・技術を身につけること。最初から高度なことはできません。多くの実践的な経験を積んで、一歩ずつ着実に自分の理想とする農業を目指すことです。
二つ目は、何でも相談できる「師匠」を見つけ、長年培った匠の技を伝授してもらうこと。農業は生物を相手にしているため、思い通りにいかないことが多々あります。そんな時に師匠から気象条件に応じた栽培技術や営農の秘訣など幅広いアドバイスをもらうことが大切です。
SEADSに入校している研修生は、県外での社会人経験者が多く、地元出身者でも他産業から農業にチャレンジしたいという方もいます。鶴岡は山、海、平野など、豊かな自然環境に恵まれており、農業に適した水、土壌など、あらゆる条件が揃っています。
農業を一生の生業として選びたいという強い気持ちがある方にぜひ入校いただきたいと考えています。
鶴岡市農林水産部農政課長 伊藤幸
令和2年に開校したSEADSは、コロナ禍など様々な社会情勢の変化があった中で学校運営を進めてきており、今年の春に2年間の研修を終えた第1期生5名が、SEADS初の修了生として地域に巣立ち、一つの節目を迎えたところです。
農業、そして食料は、人間が生きていくうえで欠かせないものです。高齢化による農業の担い手減少が進む農業をめぐる環境において、また、国際情勢の悪化により、資源価格や世界経済への影響が懸念される中、安心・安全で安定した食料供給は益々重要になっていきます。
SEADSは、農業技術の指導や就農・定住を支援するアドバイザー、研修・生活におけるスタッフが日々皆様に寄り添い、就農後もサポートできる体制が整っております。
ここ鶴岡という大きなフィールドで、切磋琢磨しながら大いに学んで頂き、本市に定着し、農業の担い手としてご活躍くださる方をお待ちしています。