土門拳が伝えたかった日本 そのまなざしと向き合う空間
土門拳記念館土門拳が伝えたかった日本 そのまなざしと向き合う空間
土門拳記念館土門拳は、瞬間の「リアル」に被写体の本質を見出し、シャッターチャンスを逃さなかった”写真の鬼”だ。人々の写真に対する概念や価値観を変えた「リアリズム写真」の第一人者として、今も日本の写真界で強い存在感を放っている。
1974年、土門拳は酒田名誉市民第一号に推戴された。土門はその顕彰式で、ふるさとの人々の温かさにふれ、式典の場で自身の全作品を酒田市に寄贈する、と突如表明したという。
この一言がきっかけとなって、国内初の写真専門美術館「土門拳記念館」は建築された。設計は谷口吉生が手がけ、グラフィックデザイナーの亀倉雄策、彫刻家のイサム・ノグチ、華道草月流三代目家元の勅使河原宏など、土門と縁のあるアーティストらの作品が記念館を形作っている。
年間を通して企画展を行い、土門のライフワークである「古寺巡礼」をはじめ、社会の問題を痛烈に写し切った「ヒロシマ」「筑豊のこどもたち」など多岐にわたる作品を企画テーマにあわせて公開している。「私ならこれが好き、これがズシンときた、というふうに視覚、感覚的に作品にふれていただけたら」と事務局長の大竹佳代子さん。撮影された時代や背景に思いを馳せていると、いつもより自分を深く見つめることができるだろう。
遠くに鳥海山を望み、飯森山を背景に、水と緑に囲まれたロケーション。展示室では自然光は一切遮断され、写真とじっくり向き合う時間が流れる。一転して、記念室までは光と影のアプローチが続き、その先で酒田の色濃い自然美に出合う。自然、建築、そして芸術が共鳴して、土門拳記念館という空間を築いている。
住所 | 山形県酒田市飯森山2-13(飯森山公園内) |
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名称 | 土門拳記念館 |
開館時間 | 9:00~17:00(最終入館 16:30) |
休館日 | 4月~11月は無休(展示替えのため臨時休館あり) 12月~3月は毎週月曜(祝日のときは開館し、翌火曜日休館) 詳しくは、ホームページの年間スケジュールをご確認ください。 |
入館料 | 展示スケジュールにより異なる |
駐車場 | あり(飯森山公園共有) |
電話番号 | 0234-31-0028 |
公式サイト | <p><a href="http://www.domonken-kinenkan.jp/" target="_blank">http://www.domonken-kinenkan.jp/</a></p> |