米沢の伝統を間近で体験

「360°よねざわオープンファクトリー」って何だろう?

🏭 イベントの概要

「360°よねざわオープンファクトリー」 とは、2023年9月15日(金)・16日(土)の二日間にわたって行われたイベントです。
オープンファクトリーとは、普段立ち入ることが出来ない地域の工場や工房が開放され、一般客が自由に見学をして回ることが出来るイベントのことです。全国各所で行われており、「360°よねざわオープンファクトリー」は山形県初となるオープンファクトリーのイベントとなりました。

今回のイベントでは、『360°見渡す限り美しい山々に囲まれた米沢の風土の美しさとともに、米沢のものづくりの世界観をぐるっと見渡し、実際に触れていただきたい』という想いから発足されたそうです。米沢繊維協議会を中心におよそ20に渡る工場や工房、企業が連携を取りイベントを執り行いました。本イベントでは企業の見学はもちろんのこと、染物体験や着付け体験などのワークショップや山形大学工学部で行われたトークイベント、対象の飲食店とコラボしたコラボメニューの提供など、バラエティー豊富なプログラムが用意されていました。また、お酒の唎き当てや味噌の食べ比べなど米沢の味を楽しむことの出来る体験もあり、小さなお子さんから大人の方まで幅広い世代の方々が気軽に米沢を体験出来たイベントとなりました。

🏔️2024年は9月12日(木)・13日(金)・14日(土)の三日間での開催が決定しました!!
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米沢繊維協議会の近藤哲夫会長にインタビュー🎤

実行委員長であり米沢繊維協議会会長の近藤哲夫会長に本イベントへの熱い想いを語って頂きました。

—— 本イベントを開催して感じたことはありますか。

様々な方が参加して下さっていてとても嬉しいですね。若い学生の方々に興味を持って頂けることは良いことですし、大人の方も自分とは違う部門の仕事について知ることが出来る機会だと思います。これまでの工場見学や社会科見学では、組合関係者や学生さんなど参加できる方が限られていましたので、こういった機会はとても貴重ですよね。人を迎える側としては、「もう少しこの場所を綺麗にしようかな」「設備の配置を変えてみようかな」など普段意識しないところまで目を向ける機会にもなりました。

—— 本イベントでは同業者の方も来訪されることもあると思います。

実際に見るといろいろ参考になりますね。設備のレイアウトや生産計画表、工場に掲示された合言葉など見るだけでも面白いですよね。同業者同士でも見せ合うことで良い刺激になります。各々独自の技術を容易に変えたり、真似したりすることは難しいですが、何処で糸を仕入れているのか、機械の部品はどうしているのかなどの知見なら共有することが出来ます。同業者が多かった昔はまだ互いに対立意識があったかもしれませんが、今は皆で協力していろいろしていくべき時代になったのではないかと思います。

—— 第二回開催についてはどのように考えていますか。

今回のイベント終了後には反省会を行い、来年度に向けて動く予定です。他所で行われているオープンファクトリーのイベントに積極的に視察に行って勉強し、得たことはイベントにどんどん取り入れていきたいと考えています。また、より多くの企業の方々と協力してイベントを行いたいと考えております。そして、米沢だけではなく置賜地方全体に範囲を拡げてイベントを行いたいとも考えております。課題もたくさんありますが、改良し、より良い方に形を変えながら、5年、10年と続けていきたいと思っています。皆さまの応援を頂きながらやって参ります。

—— 今回のイベントを通してどのような米沢にしていきたいですか。

たくさんの方々が楽しめる米沢になったらいいなと思います。今回イベントが2日間ありましたが、この2日間参加するため米沢に泊まることになれば、宿泊施設が必要になりますし、巡り巡って観光産業にも繋がっています。また今回はこのイベントを参加している方が昼食で行きやすい店というものがあったらいいのではないかと考え、工場や工房の他にカフェなどの飲食店にも参加して頂きました。このように工場や工房以外の他企業さんとも繋がって観光産業を全体的に盛り上げていきたいと考えています。

取材・文_井上美羽奈
写真協力_360°よねざわオープンファクトリー実行委員会