米沢での移動方法を徹底解剖!

米沢市に住むのに車は必要か?

移住で気になる「交通の便」。
新卒・都内在住の方にとって、移住先で”自家用車”が必要か、お悩みになる方もいるはず...
この記事では、米沢市における「車の必要性」を説明するほか、その他の移動手段についてご紹介していきます。

 


🚗 米沢市で車は必要か?

米沢市内の移動手段として、“自家用車” は必要です。ここでは、その理由と、移住後すぐ必要かどうか解説していきます。


☝️車が必要な理由
米沢市は盆地を中心に、住宅や駅・市役所といった主要施設が広がっています。中心地を離れていくと山地が広がっており、山間部にも住宅や飲食店、観光地が点在する、広大な都市となっています。さらに中心地のなかでも、ロードサイド沿い・駅前通り沿いなどに商業施設が分散しています。また、置賜地方は日本有数の豪雪地であり、米沢市もその1つです。冬の時期になると、30cm〜1.5mほど雪が積もり、除雪が行われるものの、自転車での通行は不可能であり、徒歩で要する時間は数倍になります。これらにより、米沢市内の移動手段は「車」が最適です。


☝️車は移住後すぐ必要か
ある程度の条件を満たせば、移住後すぐの購入は必要ありません。
ただし、長期的には自家用車を購入することをオススメします。


☀️ 移住の時期が 「冬以外」 の場合
✅ 住まい・勤務先が米沢市の中心地(盆地)である。
✅ 自転車を所持している。


☃️ 移住の時期が 「冬」 の場合
✅ 住まい先から徒歩圏内に、公共交通(電車・バス)が通っている。
✅ 住まい先から徒歩圏内に、生活のため日常的に通う施設(スーパーマーケット、ドラッグストアなど)がそろっている。
✅ 勤務先が徒歩圏内、または公共交通機関で通うことができる。

これらの条件を満たさない場合、移住前に自家用車の購入を検討すべきでしょう。

 


🚗 米沢市民の移動手段

米沢市に住むにあたって、様々な移動手段があります。自家用車を所持している・いないにかかわらず、目的地によって移動手段を臨機応変に選択していくことでしょう。
ここでは、米沢市で利用される移動手段を、メリット・デメリットや注意点とともに解説していきます。


🚘 車
米沢市内の移動手段として最適な「車」は、市外や県外を目的地とした長距離や、天候にかかわらず利用できます。
一方、米沢市はかつて城下町であったゆえ、松が岬公園(上杉神社・米沢城跡)を中心に幅の狭い道路が多々みられます。また、輸送費の関係上、関東圏に比べて山形県内はガソリン代が高いという欠点があります。そのため、目的地によって適切な移動手段を選ぶ必要があります。
また、冬における自家用車の管理はとても大切です。積もった雪の重みにより車が凹む事案や、駐車場に設置された消雪パイプから出る水に長時間当たったことで、車のボディが錆びる事案が発生しています。そのため、日常的な車の雪おろしや、駐車位置の確認は必ず行わなければなりません。


🚶 徒歩
「徒歩」は天候に適した服装で、徒歩圏内の移動ならば最適な移動手段であり、交通費の節約にもつながります。
特に米沢市の冬は、30cm〜1.5mの積雪量を観測するため、通年の1〜2月ごろは長靴が必要になります。さらに、氷点下を超える寒さと、時々吹かれる強風により、極寒のなか横殴りの降雪に遭遇するため、傘よりもフード付きの防寒着が必須です。


🚲 自転車
米沢市の盆地に広がった中心地内であれば、緩やかな平地であるため、快適なサイクリングを楽しめます。ただし、冬になると利用は難しくなります。


🚌 バス
米沢市には、市役所が運営する「市民バス」と、山交バス(株)が運営する「路線バス」「高速バス」が通っており、目的地に応じて使い分けることができます。一方、運行本数・運行時間が限られているので、時刻表に縛られてしまう欠点はあります。

🔻 市民バスは3種類あります。
① 「市街地循環路線(左回り・右回り)」
大人(中学生以上)210円・子供(小学生・幼児)110円均一で、中心地(米沢駅、市役所、三友堂病院、山形大学、上杉神社、市立病院等)を回ることができます。
② 「万世線(上り・下り)」
大人150円〜310円(子供の運賃は大人料金の半額)で、米沢市役所・米沢中央(図書館)から米沢西部(アルカディア)に渡り、米沢スキー場まで通っています。
③ 「循環南回り(右回り・左回り)」
大人210円・子供110円均一で、米沢市役所・米沢中央から米沢南部(国立米沢病院・米沢栄養大学・米沢女子短期大学)を回ることができます。

🔻 山交バスの路線バスは4種類あります。
① 「米沢~白布温泉」
平日7〜8本、土日5本。米沢駅〜米沢中央〜白布温泉の間を、上り・下りの両方通っています。米沢駅から白布温泉までなら片道40分ほど。
② 「米沢~小野川温泉」
平日7〜8本、土日5本。米沢駅〜米沢中央〜小野川温泉の間を、上り・下りの両方通っています。米沢駅から小野川温泉までなら片道30分ほど。
③ 「米沢~上郷」
平日のみ3本。米沢駅〜市立病院〜米沢中央〜市役所〜道の駅米沢(細原)〜米沢西部の間を、上り・下りの両方通っています。米沢駅から道の駅米沢(細原)までなら片道20分ほど。
④ 「米沢~窪田」
平日のみ5本。米沢駅〜市立病院〜米沢中央〜米沢北部の間を、上り・下りの両方通っています。

山交バスの高速バスで、米沢市内で乗り降りできるのは「米沢〜仙台線」のみとなっております。全日6本、上り・下りの両方通っています。片道2,200円。米沢駅から仙台駅まで2時間ほど。(運賃などのお問合せは、山交バス米沢営業所0238-22-3392までお問い合わせください。)


🚅 鉄道
米沢市内を通る路線は、在来線の「奥羽本線(福島〜新庄)」「米坂線(米沢〜新潟県村上市坂町)」と、新幹線の「山形新幹線(東京〜新庄)」となっています。特に、奥羽本線・山形新幹線を利用した長距離かつ早い移動にはとても便利です。

🔻 在来線
① 「奥羽本線(山形・新庄方面)」
基本、1時間に1本。米沢駅から山形駅まで片道860円、所要時間45分ほど。
② 「奥羽本線(福島方面)」
上り・下りの両方ありますが、全日片道6本ずつの運行となっています。米沢駅から福島駅まで片道770円、所要時間45分ほど。
③ 「米坂線」
2022年8月の大雨による被害のため、一部区間で不通となっております。現在は米沢駅〜今泉駅(長井市)区間の折り返し運転と、今泉駅〜坂町駅区間の代行バスによりつながっています。

🔻 新幹線
「山形新幹線(東京〜新庄)」
福島〜新庄は、新幹線と在来線が同様の線路を使う新在直通運転の区間となっています。そのため、山形県内で新幹線を使う場合、所要時間は短くはなりますが、数倍の差は生まれません。米沢駅から山形駅まで片道1,950円、所要時間30分ほど。また、米沢駅から東京駅まで片道10,330円、所要時間2時間ほど。

 


🚗 買わずに車を利用できる方法

車が必要でも、移住後すぐには購入できないこともあります。そのような方には、利用のしかたに応じて「レンタカー」「カーリース」「カーシェア」といったサービスがオススメです。どのような方がどのサービスにオススメか、ご紹介していきます。


🚙 レンタカー
レンタカーは、自動車を有料で貸し出すサービスです。日常的に利用しない方で、利用する際は1日未満で、移動先に返却できる店舗がある場合にオススメです。1回の利用に対して値段は高めに感じますが、追加料金はあるものの他サービスと比べて料金体系が見やすく、日本中に普及している点も含め、安心して利用できるのがポイントです。
また、長期間借りれるレンタカーとして「ノレル」といったサービスも普及してきています。こちらは月額制となっており、最短1ヶ月から乗ることができます。


🚙 カーリース
カーリースは、契約者の希望に合った車をリース会社が調達し、月額制で貸し出すサービスです。多くのカーリースでは、月額料金に初期費用・自動車税・自賠責保険料・車検時の法定費用が含まれ、サービスによっては車検・メンテナンス費用を定額化できます。これにより、マイカー購入では月によって変動してしまう料金をできるだけ均一にして、家計管理を楽にすることができます。また、契約満了に伴い、借りた車をもらえるサービスもあります。

数年の長期契約をしたい方で、家計管理を楽にしたい方にオススメのサービスです。ただし、サービスによっては追加料金や契約期間で月額料金が異なることもあるため、利用前の料金体系が見づらい欠点があります。また、月の走行距離に制限があるものや、万が一辞めたいときの違約金も気になるなど、サービスや契約によって異なる点が多いため、利用を検討する際は契約内容の確認や、希望した車を購入した場合とカーリースを利用した場合で比較する必要があります。


🚙 カーシェア
カーシェアは、登録を行った会員間で特定の自動車を共同使用するサービスです。米沢市にある「タイムズカー」は、24時間いつでも利用でき、料金も15分単位から使えます。さらに、入会していれば日本全国のタイムズカーのステーションで利用できます。
一方、レンタカー同様に長時間の利用は、他サービスと比べて料金が高くなってしまいます。また、レンタカーとは違い、利用した車は借りたときと同じステーションに返却する必要があります。
そのため、日常的には利用しない方で、1日未満、かつステーション近辺で利用できる方にはオススメのサービスです。

 


おわりに

この記事では、米沢市に移住するにあたって、車の必要性やその他の移動手段についてご紹介しました。移動手段は、米沢市での生活をもっと楽しむための大切な要素です。目的地に合った移動手段を選ぶことで、行けなかった所に行けたり、今まで気づかなかったことに気づけたり... これから先、新たな出会いが待っているでしょう。

取材・文_木野内博斗