初めて置賜で冬を迎える方に読んでほしい!

移住1年目が語る 雪国生活アドバイス!

山形県の中でも豪雪地帯の置賜エリア。冬季は約2ヶ月間、ほぼ毎日雪が降ります。移住してみたいけれど、雪国で生きていけるか心配…!という方も多いはず。今回は、初めて雪国生活を体験した先輩移住者2名に、「移住1年目の雪国生活アドバイス」を聞きました!



《 目 次 》
⛄️ 先輩移住者の紹介
⛄️ Q1. はじめての雪国生活の感想
⛄️ Q2. 一番困ったエピソード!
⛄️ Q3. 初の雪国生活に向けて、いつからどんな準備をした?
⛄️ Q4. 雪国生活に備える知恵はどこで得た?
⛄️ Q5. 雪が降ったことで、日常のルーティーンにどのような変化があった?
⛄️ Q6. 雪国だからこそできる遊びもやってみた?



👇 今回答えてくれたのは、オキタマズカンスタッフの2名です。

のんたん:私は「地域の魅力を発信するお仕事がしたい!」と思い、2022年の7月に米沢市に移住をしました。地域が持つポテンシャルに日々驚いていて、感動しやすく伝えたがりな性格ということもあり、オキタマズカンでは記事やSNSやイベント企画などを通して置賜を伝える役割を担当しています。山形で魅力的な生き方をされている先輩移住者が多いことにおもしろさを感じています!

木ノ内:僕は学校の進級を機に、2022年3月に米沢市に移住しました。初めての土地で感じた、葛藤・新しい発見・出会い。これらは、いまの生活をより楽しくする、大切な要素となっています。置賜地方に住むにあたって、読者の皆様にもこの感動・経験を伝えたいと、オキタマズカンでは記事の執筆を担当しています。

 

⛄️ Q1. はじめての雪国生活、ぶっちゃけどうでした?

のんたん:「東北に移住したんだなぁ〜〜」と感じて楽しかったです!(笑)
目の前に銀世界が広がったときは、特に雪国への移住を実感しました。不便なことも多々ありましたが、冬が来る前から地域の方々に雪国生活を乗り切る色んな知恵を教えていただいていたこともあり、対策が取れたのでそこまで困らなかったのもありますね!

木ノ内:「雪が多い!!!(笑)」これが一番の感想でした。
雪の結晶自体が大きいため、たった一日で世界は変わり果てます。真冬には除雪機・地域の方々による除雪が毎朝行われ、まとめて積み上げられた雪は、人間の身長を余裕で超えます。だけど、こんな雪国だからこそ味わえる伝統・イベント・生活感は、とても新鮮なものでした。はじめての雪国生活で驚いたこと・困ったことが多々ありましたが、意外とすんなり慣れてしまいました。

—— なるほど...!大変さを感じながらも、お二人にとって雪は新鮮な体験だったんですね!

 

⛄️ Q2. 雪一年目に体験した「しくじりエピソード」はありますか?

木ノ内:真冬の置賜地方と山形県外では、天気・気温・地面の状況が大きく異なっているので、目的地によって服装も異なってしまうのが一番困りました。例えば、米沢市は地面が雪なのに対して、仙台市は雪が解けている場合、ブーツを履くか否か悩むことになります。雪が解けているのにブーツを履くのは、服装としてマッチしていませんよね....(笑)
このような悩みが、コートかダウンか、マフラーをつけるか否かなど、多々起きてしまうのです。そのため、山形県外への外出(とくに日帰りでの外出)では、両地域の服装に対応できるように、自家用車での移動や、公共のコインロッカーを使用するのをオススメします。また、出発前には現在地と目的地の両方の天気を調べておくと良いと思います。

のんたん:私は、雪国での車の運転ですかね。狭い道をすれ違う時に毎回避けるのが難しかったです。冬以外は自転車移動で生活できていたのですが、冬の移動で車が必要になり、ペーパードライバーだったので冬から運転練習を始めました。道路は滑るし、道幅は狭いし、渋滞が常に起こるし、雪で視界は悪いし...、かなり運転初心者にはハードな体験でしたね。冬より前に運転練習をしておけばよかったと後悔しています。(笑)運転練習では、地域の方に雪国での車運転の知恵を教わったり、運転練習にも付き合ってもらって何とか運転できるようになりました。

【 地域の方々に教わった雪の運転アドバイス! 】
・ 滑るから速度は出しすぎない
・ 特に坂道はブレーキが効かなかった時のために車5台分くらい間隔を空ける
・ ブレーキは滑って効かない可能性もあるので、早めに優しく踏む
・ 対向車が見えたら早めに待機できる場所で停車する

など、
雪国を生きてきた地域の方々からの知恵に救われました。移住される方で運転が慣れてない方は、冬になる前に運転練習をすることと地域の方々に運転のコツを教わることをおすすめします!

—— 服装も車の運転も、地味に困りますよね...!お二人の経験から学ぶところがありますね。

 

⛄️ Q3. 初の雪国生活に向けて、いつからどんな準備をしましたか?

のんたん:今年は12月下旬ごろから雪が降り始めたのですが、雪の準備を始めたのは12月上旬くらいからです。12月上旬に、車の運転練習・ストーブとこたつの購入。12月下旬に、長靴・防水のフード付きジャンパー・車の雪を落とすブラシを準備しました。ストーブとこたつは、「雪国はエアコンや電子ヒーターでは温まるのに時間がかかるから持っておいた方がいいよ」と地元の方にすすめられ、捨てる予定だったこたつとストーブを譲っていただきました。あとは、一軒家の人は賃貸の人よりも準備が必要です。屋根から雪を降ろす作業や庭から玄関までの通り道を作るために雪かきをしたりなど、秋頃から準備するのをおすすめします。

木ノ内:僕ものんたんさんと同じスケジュールで準備を進めていました。僕からは補足として、雪国生活の準備に繋がる、ヒントをお伝えしたいと思います。米沢に来る前は想像もつかなかった「雪国での当たり前」があるんだなぁと生活をしてみて気づきました。

—— とても参考になります。。!具体的なスケジュールやヒントをありがとうございます!

 

⛄️ Q4. 雪国に移住して一年目のお二人。今のような、雪国生活を生きる知恵はどこで得ましたか?

のんたん:職場の先輩やお店の店員さんなど、地域の方々に聞きまくりました。米沢で雪対策道具が買える場所や、雪の時に車で通ると危険な道なども、教えてくださり助けられました。”みんなで雪を乗り切る仲間意識”というものが地域にあるなぁと感じていて、初対面のカフェの店員さんなどにも「雪国で過ごすのが初めてなんですよね・・!」と話すと、雪国生活を乗り切る知恵を快くお話しくださる方々が多いのも嬉しい発見でした。

木ノ内:私も先輩住民の方から教えていただきました。なかには、冬アイテムを譲っていただくこともあり、本当に地域の方々に助けられました。このように移住した際には、積極的に地域の方と関わることが大切だと思います。学校や勤務先はもちろん、カフェや居酒屋といった飲食店でのお店の方やお客さん、同じイベントに参加した参加者との出会いがキッカケになっていきます。地域の方から教えていただくに越したことはありませんが、まだ快く話せる相手がいない時は、インターネットで「米沢市_冬_生活」のように検索して、行政や個人のサイトからも調べることもできますよ。

——  ”みんなで雪を乗り切る仲間意識”が地域にあるのは、聞きやすくて心強いですね!

 

⛄️ Q5. 雪が降ったことで、日常のルーティーンに変化がありましたか?

のんたん:出勤時は、冬になると除雪の関係で渋滞が起こるので通常時より30分前に家を出るようになりました。あとは、夜は暗くて視界が悪いので事故に遭わないためにも出歩くのをなるべく控えたり。休日は、車を運転する回数を減らすために食材や日用品をまとめ買いもするようになりました。私はどちらかというとアウトドアな性格で、冬になるとどこにも行けなくなってしまうのではないかと心配していましたが、車の運転をマスターしたら通常時と変わらない感覚で外にも遊びに行けて、日常の楽しみが減る心配はなく安心しました。

木ノ内:私は、雪のなかの外出をできるだけ避けたいタイプなので、出勤・登校・買い物以外の外出が減り、自宅で過ごす時間が増えました。これによって、生活習慣や自宅の環境を見直す機会が多くなり、結果的に日常ルーティンの質を上げることができました。例えば冬に増えた時間を、慣れず避けてきた自炊に変えたことで、自炊の習慣が少しずつ身につき、季節関係なく料理をするようになりました。他にも、部屋の模様替えや、趣味を極めようと思って「豆から買って淹れたてコーヒーを楽しむ」ことも行ったことで、冬を越した今、更に楽しく過ごせている気がします。

—— そうなのですね、雪でも外に遊びにいけることや、雪だからこそ家で趣味を極めるなど、選択できる環境だとわかって安心しました。

 

⛄️ Q6. 最後に!楽しい話も聞きたいです。お二人は雪ならではの遊びもやりましたか?

のんたん:はい!!置賜では、雪を活かしたイベントも開催されていて友達と遊びに行きました!小国町の「雪のお城カフェ」では、2日間限定で北欧のような雪のお城が誕生してその隣のカフェで雪のお皿に乗ったケーキを食べたりと、雪国ならではの可愛い演出にハートを掴まれていました。

[小国町:雪のお城カフェ]

米沢市の小野川温泉の「かまくら村の出前ラーメン」では、冬限定でかまくらの中で米沢ラーメンが食べれるのはレアな体験でした!

[米沢市:小野川温泉 かまくらラーメン]

木ノ内:私も冬を楽しみました!せっかく雪国の東北地方に住んでいるので、12年ぶりのスノーボードに挑戦してみました。米沢市には市街から外れたところに「米沢スキー場」があるのですが、米沢駅から市民バスが通っているので、車を持っていない方でも行きやすくなっています。また、板やウェア、ブーツなどアイテムのレンタルも可能なので、持っていない方でも気軽に楽しめます。私は久しぶりすぎるスノーボードだったため、初歩的な練習から始めて試行錯誤滑っていましたが、滑走するときの気持ちよさや、まだまだ上手く滑れない悔しさによって、来シーズンも行く予定です(笑)

[米沢市:米沢スキー場]

—— 雪国ならではのイベントやアクティビティ、お二人の写真から楽しさが伝わってきます!
—— お二人とも、リアルな体験談やアドバイスをありがとうございました!

 

⛄️ さいごに

置賜地方は、雪が多いですが嫌なことばかりではなく「観光・工業・食」などのあらゆる分野で雪による恩恵も受けています。また、「冬を乗り越えた後の桜」は置賜に移住する前に比べてとっても綺麗に感じますよ!初めての雪国生活で大変なこともあると思いますが、読者の皆さんと雪国ならではの美しさや春の喜びを分かち合える日が来るのを楽しみにしています。


取材・文_谷山紀佳