「うまいたれ」は、厳選した本かつおだしをたっぷり使用した「しょうゆ風万能調味料」です。しょうゆとして、つゆ･たれ･出汁として・・・どんな料理にも使うことができ、食材の味をより引き出します。本記事では、うまいたれを製造する「平山孫兵衛商店」さんの歴史や商品、うまいたれを使った料理例をご紹介していきます。

うまいたれの歴史

「うまいたれ」を製造するのが、明治9年創業の「平山孫兵衛商店」さん。現在は味噌･醬油の醸造のほか、これらを生かした漬物の製造･販売も行っています。

かつては「平山孫兵衛」として江戸時代 上杉藩の御用刀研師を担っていました。時代とともに日本刀が廃止される中、どの時代にも残り続けるもの＝醤油･味噌を作ろうと、醸造業として「平山孫兵衛商店」を明治9年に創業されました。実に創業140年を超える老舗です。1910年代、米沢で発生した大規模火災「米沢大火」で、創業時の建物は被害に遭い、現在も残る建物(写真)は大正時代に建て替えられたものになります。

味噌と醬油のみの醸造･販売から始まり、昭和30年ごろにはこれらを生かした漬物が製造され、そして昭和47年、しょうゆ風万能調味料「うまいたれ」が誕生しました。
「うまいたれ」は米沢の1家庭に1本の常備と言われているほど、長く愛されている調味料となっており、誕生から50年を超える現在でも米沢の味を支えています。

うまいたれのこだわり

「うまいたれ」には厳選した本かつおだしをたっぷり使用しています。醬油の深い味わいの中に、かつおだしの旨味が強く引き立つ調味料となっており、食材との相性がよいです。また、一般的な醬油よりも塩分が控えめで、どんな料理にも毎日のように使うことができます。

うまいたれを使用した料理例

「うまいたれ」は、煮魚のたれ、煮物、麺や天ぷらのつゆとしてお手軽に使える万能調味料です。かつおだしが強く効いているため、その他調味料を控えることができる料理や、うまいたれ一本で済むものもあります。

時間のない朝にピッタリな「卵かけご飯」は、醬油の代わりとして「うまいたれ」をかけるだけで、いっそう美味しくいただけます。

山形の郷土料理「いも煮」の味付けにも欠かせない相棒です。ここで、平山孫兵衛商店さん直伝の「いも煮(米沢風)」レシピをご紹介！

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材料（4人分）
里芋(洗い里芋でもOK) 500g
牛ばら肉    400g(5cm程度切る)
木綿豆腐    1丁(300g程度 一口大に切っておく)
平こんにゃく　1枚(250g程度)
長ネギ        1本
きのこ(しめじ･舞茸がオススメ)　100g’
水      1200ml
うまいたれ 150ml～
味噌(隠し味として)　少々
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作り方
①里芋の皮をむき、食べやすい大きさに切る。
②平こんにゃくを手で一口大にちぎる。(味がしみ込みやすくなる)
③鍋に里芋･平こんにゃく･水を入れて、強火で沸騰させる。
④沸騰したら、中火にしてアクを取る。
⑤うまいたれを入れて、里芋が柔らかくなるまで煮込む。きのこもここで投入。
⑥里芋が柔らかくなったら、牛ばら肉を入れてアクを取る。
⑦豆腐･長ネギ･味噌を入れて火が通るまで煮込んだら完成。
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商品紹介と購入方法

平山孫兵衛商店さんでは「うまいたれ」だけでなく、醬油･味噌や調味料、漬物の製造･販売も行っており、商品の種類も豊富にあります。

しょうゆ風調味料では「うまいたれ」のほかに、豆腐･納豆･おひたしなどの“かけ醤油”として便利な「味まるひら」や、さしみ･ステーキ･炊き込み御飯といった“醬油の風味をより強くしたい”料理に適した「千歳」があります。

漬物では、味噌ベースと醬油ベースの大きく2種類に分けられ、一般的な漬物よりも濃いめの味付けとなっています。
なかでも「ぽろぽろ漬」は、大根･なす･きゅうりなどの野菜や、わらび･ぜんまい･こごみなどの山菜、総勢20種類の食材を、丁寧に漬け込んだ手間暇をかけた逸品です。温かいごはんやお茶漬けにも合うオススメの漬物です。
平山孫兵衛商店さんの商品は、米沢市大町にある平山孫兵衛商店のほか、米沢のスーパーやお土産屋さん、一部商品はネットショップで購入ができます。

おわりに

本記事の執筆にあたって、実際にオキタマズカンスタッフが平山孫兵衛商店さんへ伺いました。歴史を感じる重厚な建物のなかには、全商品のラインナップが並んでおり、お店の方から商品の歴史、オススメの食べ方などを聴くことができます。「うまいたれ」はご家庭だけでなく、市内の一部の小学校給食にも使用されており、子どもたちにとっても馴染み深い味なのです。この子どもたちが大人になり、また「うまいたれ」を使って子どもたちへ料理を振る舞う・・・「うまいたれ」は米沢の味として、これからも引き継がれていくことでしょう。