広島県を中心にフランス産発酵バターを使ったスイーツの半製品の提供「業務用スイーツ」と飲食ビジネスのスケールアップを支援する「飲食コンサルタント」事業を展開し、フードビジネスを全力で支援している。これまで培ってきたノウハウを活かし、飲食ビジネスのために走り回っている神戸智博さんにお話を伺った。
興味のあることだから全力を注げる
「ストレスや無理ということ、社会にかかっているテンションを解消する」これはアイロニックが戦略を考える基本にしている。何をするかという判断基準は面白いかどうか。本音は嫌いだけどという心には嘘がある。それでもそれを選ぶ理由に、楽だという打算が潜んでいる。純粋に面白い!ということには現状を打破する力がある。そしてそれに関わるすべての人に前向きで能動的な原動力を持たせてくれる。自社のリソースで展開できる商品やサービスの創出には、多大な時間とコストがかかる。さまざまな経験をしてきた、メンバーが揃っているからこそ、社内外に多くの事業開発、商品開発に必要な機能を持っている。一つの案件を終えるまでは、とても過酷だが、メンバーそれぞれが興味のあることだから全力を注げるという。
飲食の世界に飛び込んだのは、10代の頃
フード部門ディレクターの神戸智博さんは、東京都出身。飲食の世界に飛び込んだのは10代頃で日本でも五つ星の超高級ホテル「帝国ホテル」のレストランで料理人としてスタートした。「手に職をつけたいと飲食の道に進むことを決意し、帝国ホテルで料理人としてスタートしました。そこで、3年間修行を積んだ後、青山の一等地にあるレストランに転職しました」。その後、人生の起点となった大手のグローバルダイニングへ入社。「この会社には、全国各地から人が集まってきていて、料理ができるのは当たり前の環境でした。だったら自分にしかできないことをしたいと強く思うようになり、マネジメントに力を入れることにしたんです。その後、料理人をしながら、全国各地で飲食店のマネジメントをするようになりました」。
足りないものを補うために、次のステップに進む
足りなものを補うための転職だったという神戸さん。「20代後半の頃、マネジメントで全国各地に回っていたときに、社長の奥原と出会いました。奥原は、弊社のグループ会社でもあるインスマート株式会社で、レストランや居酒屋などの飲食業のコンサルティング事業を行っていました。元々、広島での仕事も多く、広島という土地柄も気に入っていたんです。奥原との出会いを皮切りに、インスマートへ入社し、東京から移住してきました。ただ、入社当時は、スティックスイーツファクトリーの本部長をやっていたので、広島を拠点にして、全国各地、走り回っていましたね」。
スケールがちょうど良い広島の良さ
「広島に住んでみると、街中がキレイだなと思うことが多々あります。平和公園も本当にキレイに整備されていますしね。川沿いや、緑豊かな公園など、とても整っていて。大きくもなく、小さくもなく、ちょうどいいのがとても気に入ってます」。東京にいた頃は、いろんなものがごった返し、体力や時間にも余裕がなかったという。「もう東京には戻るつもりは一切ないですね。広島に移住してきたことで、心がとっても豊かになったんです。東京にいた頃はなんだか、移動ばかりで、家に帰れないことも多々あった。あんな生活に戻るのは、二度とごめんです(笑)」。
社長の人間性に惹かれて
「その後、奥原が社長を務めていた、ここアイロニックで、業務用スイーツと飲食コンサルタント、デザインワークなどを主な業務として、再スタートしました。奥原は基本、良い意味でも悪い意味でも放任主義で、結果重視。私には、そういった環境がとても合っていました。また、いろんな方を相手にするので、うまくいかないこともあります。しかし、うまくいかないことが起きても、奥原はしっかり耳の傾けてくれる。こういった危機のときにこそ、その人の人間性が出るんだと感じます。奥原の人間力には脱帽ですよ。とりあえず稼げ!というスタイルで、ひたすら、考えながらやる。やっているときは、ストレスがすごいんですが、やり遂げたときの達成感は、とてつもなく気持ちが良いものです。しかし、あくまでも下請けの立場だからこそ、結構地味で泥臭かったりするんです(笑)。それでも、やっぱり私には、この仕事は天職だと思いますね」。
業界歴20年以上を迎えて
「これまで若手への育成に関して、あまり興味がなかったのですが、今は各店舗の店長やマネジャーへ、これまで自分が得てきた知識や経験を活かして、助けてあげられるようになりましたね」。