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循環型社会に寄与する仕事!

株式会社環境社 / 社長の右腕(営業、幹部候補)

インタビュー記事

更新日 : 2023年12月11日

環境という言葉を聞いてどんなことを想像しますか?

近年は普通に生活していて環境に配慮した物に溢れていますし、環境破壊を防ぐことは当たり前になっています。
そんな環境に関する様々なことに取り組んでいる「株式会社環境社」

今回は環境への取り組みの実績や社長が大切にしている考え方など、藤木社長へお話を聞いてきました!

株式会社環境社 事業概要

2004年に創業以来、金属リサイクルに関わることを事業としている。
主に廃棄物として出た金属のリサイクルを行っているが、事業外のことでも社会の公器という自覚をもち社会問題に積極的に関与することを心掛けている。
また、障害者雇用も行っており、障害者雇用率が全国から見ても低い山形県に対して、社長自ら障害者スポーツにも参加し県内で競技人口を増やすことにより雇用率に貢献できるよう様々な取り組みを行っている。

「環境・人・社会を優しさで包み込む」という言葉をビジョンに掲げ、「リサイクルを通じて地球市民をあたりまえにする」をミッションとして、日々自分たちにどんなことが出来るのか考え行動している。


 

安孫子ーー藤木社長!今日はよろしくお願いします!

藤木社長ーーよろしくお願いします!

 

1.間違っていることには声をあげる

 

安孫子ーー最初に社名の由来を教えてください

藤木社長ーー持続可能社会とは古くから、売り手、買い手、世間の三方よしが不可欠であると伝わります。環境社とは持続可能社会のために、失いかけている環境を取り戻して三方よしを整える(リブランディング後)という意味合いになっています。

安孫子ーー事業として環境に関わるどんな事を行っていますか?

藤木社長ーー会社を起こした2004年より循環型社会に欠かせない金属のリサイクルを行っています。電気工事・空調工事・水道工事会社から出てくる業務用エアコンや家庭用ボイラーなどの金属系廃棄物を中心に扱っています。

安孫子ーー会社のターニングポイントはいつですか?

藤木社長ーーコロナ禍です。コロナ前は世界の経済が超低空飛行で逆ザヤになるほど大変な状況でした。コロナ禍が明けてからサステナブル投資が盛んになり、健全な利益が取れるようになりました。資材費が上がり、1キロあたり2円しか価値の付かなかったものが1キロ50円になったり相場が見事に蘇りました。

安孫子ーーかなり情勢に影響を受ける業界なのですね...

藤木社長ーーそうなんです。

安孫子ーー環境に関して何か取り組んでいたことはありますか?

藤木社長ーー2018年からサスティナブルということに対して積極的に行動を起こしてきて、実績がいくつかあります。ひとつは東北地方でTOPシェアを誇るホームセンターに対して意見を申し入れ、誤った販売姿勢を見直して頂くことができました。

安孫子ーーどのような意見を申し入れたのですか?

藤木社長ーーあるお店に買い物に行った時にシャツ売り場へ行ったら、「新疆綿(しんきょうめん)使用」と掲示なっていました。しかし新疆綿は新疆ウイグル自治区という場所で栽培されており、中国政府から弾圧を受けているウイグル人が虐待や無報酬で強制労働させられている問題と絡んでいたのです。これに関してとても違和感を覚え、本社の購買担当の方を紹介して頂きました。

安孫子ーー素晴らしい行動力ですね!具体的にどんな話になったのですか?

藤木社長ーーウイグルに関する問題を伝え、なぜ新疆綿を使用しているのか、企業としてどう対応するべきかを伝えました。これはすぐに是正しなくてはと思いましたからね。そして担当者からお話を聞いたところ、「そもそも社会で問題になっていることすら認識が無く、教えて頂いて初めて知りました」と伝えられました。その後の対応も迅速ですぐに問題を社内で共有し売り場から撤去しますと提示頂きました。

安孫子ーー検討しますじゃないのがとても好印象ですね!

藤木社長ーーそうですね!後日そのお店に買い物に行った際、店員さんに呼び止められまして「指摘を頂いた後調査したら他にも十数点同じようなものがあり、100ヶ所以上全ての店舗で撤去しました」と伝えられました。

安孫子ーーすごい!

藤木社長ーーいち消費者であっても声を出して問題を提起することは社会を変えますし、良くすることが出来る実感をしました。

安孫子ーー声を出すことは勇気のいる事ですがとても大切ですね。

藤木社長ーーその通りです。もう一つだけ実績を紹介してもいいですか?

安孫子ーーぜひお願いします!

藤木社長ーーウォーターサーバーって水を冷やすときにフロンガスを使用します。サーバー自体も耐用年数が決まっているので古いものは処分しなくてはいけません。その際、フロンガスを適切に抜き取って処理しなくてはならないのですが、処理をするのに1台何万円もします。その費用を代理店で持ち出しをしなくてはいけない状態になっていて、苦虫を潰す思いでフロンガスを大気放出してしまっているところがありました。

安孫子ーーメーカーで対応はしてくれていなかったのですか?

藤木社長ーー対応していませんでした。費用がどこからも出せないから仕方なく大気中に放出してしまっている状況にこれはおかしいと思い匿名で問題提起させて頂きました。使用済みのフロンガスをどこに集めたらメーカー側で処理してくれるのかを全ての代理店に通知してくださいと伝えまして、了解を得ました

安孫子ーーこちらも是正されて素晴らしいですね。フロンガスというのは環境にどれほど悪影響を及ぼすのですか?

藤木社長ーー業務用のエアコン1台分のフロンガスを放出した場合、二酸化炭素の1万倍、地球を40週分車で走った分の温暖化効果ガスに相当します。

安孫子ーー衝撃の数値ですね..

藤木社長ーー環境省にも以前から何度も意見交換させて頂いておりました。ある時フロンガス処理の事例の報告やマニフェストの仕組み改善も提案させて頂きまして、タイミングもよく改正法にも盛り込まれました

安孫子ーー改正法に!?素晴らしい...熱意を持ってひたむきに向き合った結果ですね!

藤木社長ーー普通だったらこんなルートでお話出来る機会は中々ないですからね。

 

2.自分に何ができるか...

 

安孫子ーーお金にならなそうですがなぜそのような活動をしているのでしょうか?なにか社長が大切にしている考え方や価値観があるのですか?

藤木社長ーー「大人力、社会人力」です。世の中円滑にまわるように時代に合わせて変化しますがルールというものが存在します。そのルールを破らないように守って生きていくのが「大人力」だと思います。また社会には地域や国、地球などいろんなフェーズがあります。そこには共通のものや異なる課題が存在していて、人は課題や問題に触れないと悪影響を及ぼしながら生きてしまいます。課題や問題に触れ、自分だったら何が出来るか考えながら生きていくことが「社会人力」だと思います。その2つの力を忘れずに持ち続けることが大切だと思います。

安孫子ーー「社会人力、大人力」改めて大事なことだなと再認識できました。

藤木社長ーー良かったです。弊社は障害者雇用も行っています。作業もモノづくりと違い解体なので傷ついても構いません。ですのでハンディキャップを持った方も活躍できる場になっています。

安孫子ーー素晴らしいですね!どんなことを意識してもらっていますか?

藤木社長ーー普段から仕事を楽しんでと伝えています。伸び伸びと仕事ができる環境作りを私も意識しています。なぜここまで力を入れているかというと、全国の障害者雇用率ランキングを見たら山形県はワースト2位でした。

安孫子ーーえ!?そんなに低いんですか!?

藤木社長ーーそうなんです。由々しき事態です。視覚障害者競技の「ゴールボール」という音を頼りに鈴が入ったボールを転がし、ゴールして特典を競い合うスポーツがあります。私自ら参加してこの競技を広め、少しでも雇用率に貢献できるように取り組んでいます。

 

3.お待ちしております!

 

安孫子ーーどんな人材に入ってきて欲しいですか?

藤木社長ーー社会を慮る方、更に今見つかってなくてもいいから、自分は何者かという探究心がある方にきて欲しいです。探究心は先ほども話した、世の中の課題や問題に触れる際必要になりますからね。

安孫子ーー入社した後の流れはどうなりますか?

藤木社長ーー商品知識がない方がほとんどかと思いますので、まずは金属に興味を持ってもらい、社会にどれだけ重要な仕事をしているのかということを学んでもらいます。その後、私と一緒に実際の処理の方法などを覚えてもらう流れになります。大人力、社会人力を原動力として持続可能社会に寄与すること。ひいては自身の成長と環境社の未来を重ねて一緒に働いてくれる方をお待ちしております!

安孫子ーー貴重なお話、ありがとうございました!