旅先でいいお店に出会うことがある。庄内でも、遠方から訪れた客人からよく“料理店のコスパ抜群！”と言われることがある。鶴岡駅前の葡萄酒蔵はその一つだろう。

ここはいうまでもなく心ゆくまでワインを楽しめるお店だが、赤、白とも常時100を超えるリストを備え、さらに日本酒の銘柄も豊富、それに応えるフードメニューがある。ワインは、名だたるワイン産地の銘柄が幅広い価格帯で揃い、自然派ワインもセレクトしてある。料理は、写真の「鶴岡野菜のバーニャカウダ」「米の娘ぶたとフォアグラのパテ」など洋風を中心に、刺身や揚げ出し豆腐などの和風、ごはんものやパスタなど、いつ何時来ても選ぶのに困らない。ステーキから始めて刺身をはさんでも良し、ジビエとワインの産地を合わせてマッチングを楽しんでも良し、地ワイン地酒、地産食材で統一しても良し。ソムリエの本間店主いわく「組みあわせは無限大」これこそが酒肴本来の楽しみ方だろう。

ワインリストをめくって驚くのが、シャトーラトゥールのグレートヴィンテージや、不動の人気のオーパスワン、そのセカンドラインのオーヴァーチュアなどの世界最高峰が、目を疑うような価格で置いてあること。これぞコスパ抜群、地方バンザイ。

いいお店と出会うと、お宝発見！とばかりにうれしくなる。葡萄酒蔵は、そんな喜びに浸っていたい愛すべき酔客たちに、とことん付き合ってくれる懐の深さがある。