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「見えないものをみる」 モノを壊さず構造物の検査、調査、計測を行う総合診断会社です。 SDGs、社会貢献に直結するお仕事です。

株式会社アイペック / 【構造物の安全性を確かめる技術職】 非破壊検査・土木調査・建築調査・IoT技術

インタビュー記事

更新日 : 2024年01月27日

東海北陸地域で、ナンバー1の規模を誇る総合診断会社、株式会社アイペック。ひとりひとりが「健康でいきいきとやりがいをもっていい仕事」をすることがお客様への信頼につながるという考えのもと、働く環境づくりに力を入れている。今回は5名の社員のインタビューを通じて、アイペックでの働き方や雰囲気を探っていく。

 

社会基盤保全部 課長代理

柿沼 寿嗣

入社19年目(新卒)

 

社会基盤保全部 主任

嶋作 悠希

入社7年目(新卒)

 

社会基盤保全部 検査主任

水口 颯也

入社6年目(新卒)

 

総務部 係長

山本 和恵

入社15年目(中途)

 

営業部

藤城 かれん

入社1年目(中途)

株式会社アイペック 事業概要

「見えないものをみる」を社是に掲げ、様々な構造物や設備の非破壊検査、診断、解析、調査、補修コンサルティングを手がける株式会社アイペック。いわばインフラ構造物の「健康診断」を担う会社だ。日本の構造物は、どんどん老朽化している。とはいえ新しいものをつくるのは、コストも人手もかかる。「今あるものを大事に使い続ける」ことが大事になる。一方で、万が一にも事故があっては元も子もない。そこで必要になるのが、アイペックの手がける検査事業なのである。

 

この事業を開始したきっかけは1970年代、水力発電所で働いていた創業者・高見貞徳のひらめきからだった。発電所をつくる際に、安全性を確かめるために鉄管の溶接部分をレントゲンで検査する必要があった。ただ、当時、富山にこの検査をできる会社はなく、大阪からわざわざ足を運んできている状況だった。そこで高見は、富山で検査事業を立ち上げれば需要があるのではと思い、自ら資格を取得し、装置を購入して創業したのが、富山検査株式会社(現・株式会社アイペック)だ。

 

その当時、瀬戸内海で油タンクの亀裂による大量の重油流出事故が発生。瀬戸内海が油の海となった。この事故を機に、特定屋外タンクの定期検査が法律で義務化。非破壊検査の需要が増えていった。

 

アイペックの強みは、総合的に診断ができること。検査と一言に言っても、構造物の形状や素材によって、検査の種類や装置も全く異なる。ひとつの検査方法に特化した検査会社が多い中、あえてアイペックは総合診断会社としての立ち位置を確立。金属の検査、コンクリートの検査、両方に対応できる。これにより、お客様の真のニーズにお応えすることができる。

 

最近力を入れているのが、IoT開発事業だ。例えば、人が定期検査をするには難しい場所にある橋梁にセンサをつけることで、常時モニタリングが可能に。もし異常が発生する兆候があればスマホ等にアラートを送信。すぐに駆けつけることもできるし、データを集めれば、異常感知の精度も高めることができる。今後ますます労働力人口が減っていく中で、IoTを活用した診断は不可欠になると考えている。

 

ひとりひとりが「健康でいきいきと良い仕事をする」ことを大切にしているアイペックは、その言葉の通り、手厚い福利厚生や社内制度を次々とスタートさせている。資格取得や住宅取得の支援、フレックスタイム、時間有給など数々の制度が並ぶ中、特に目を引くのは「スマートムーブ手当」。社員が現場に直行直帰をして、しかも手当がもらえる制度だ。これまで、高岡に在住する社員が、一度、富山の本社に出社しタイムカードを打刻、そこから金沢の現場に行くといった、移動時間のロスが生じていた。そこで、直行直帰を推奨。iPhoneを用い現場でタイムカードを打刻できるようにした。しかも社員にとっては、移動時間によって発生していた残業代がなくならないよう、「スマートムーブ手当」として支給することにした。これまでかかっていた移動時間を資格の取得への時間に充てている社員も多いという。

 

オフィスにもこだわりが詰まっている。2019年に新しくできたオフィスは、フリーアドレス制を採用。社長・東出がアメリカでフリーアドレス制の会社で働いた経験がもとになっており、他部署とも自然とコミュニケーションがとれる設計になっている。開放的で広々としたオフィスは、富山県内でも随一だろう。

 

アイペックの経営理念 『100年の大計 人と公』は、SDGsの理念である『豊かで安全な暮らしを継続的に営む』意味をもち、『街の健康と人の健康を守る!』ために、女性社長である東出社長は、男性も女性も活躍できる環境が必要と考え、どんどん新しい取り組みをスタートしている。これからの発展が楽しみな企業だ。

資格取得支援制度を活用して、手当をもらいながら勉強

 

 

多種多様なキャリアを歩むアイペック社員たち。今回は5人の声から、アイペックの働き方を見ていこう。

 

入社19年目になる柿沼は、今では課長代理を務める。その資格保有数も、なんと28個。アイペックの中でもナンバー1を誇る。そんな彼は元々、大阪府出身で富山の大学に進学。就活では、地元大阪で内定が出ている企業にするかアイペックにするか悩んだ。だが大阪では、満員電車での通勤は必須。車社会の富山の方が住みやすい。そして何より、アイペックの「人」に惹かれ、入社を決めた。

 

検査は大きく金属とコンクリートの2つの領域に分けられ、それぞれに特化した社員が多い中、柿沼は両方の資格を取得している。いったい、どのように勉強をしているのだろうか。

 

「アイペックでは資格取得支援制度があり、17時以降に指定された場所で試験勉強をすると、手当が支給されます。この時間を活用しながら、試験勉強を進めていますね」

 

アイペックの仕事は、「資格」がものをいう。資格がなければできない仕事が大半である。それゆえ、どれだけ資格を取得しているかは、その社員の評価に直結する。柿沼にとっても、資格へのインセンティブはモチベーションに繋がっているそうだ。

 

ベテランの領域にいる柿沼。今後は自分が作業者として仕事をするだけでなく、後輩たちに伝えていくことが大きなミッションになる。

 

「会社としても、私のように金属とコンクリート両方ができる人材の育成に力を入れています。どんどん育てていきたいですね。一方で、新しい技術もどんどん出てきます。それらに対応できるよう、これからも勉強を続けていきます」

 

 

男性でも育休が取りやすい環境

 

水口は富山生まれ富山育ち。大学では関東に進学したが、その住みやすさからUターン就職を希望。アイペックには、インターンシップで体験した仕事内容や会社の雰囲気に惹かれ、入社を決めた。

 

2022年、水口は次男が誕生して1ヶ月のタイミングで、2週間の育児休業を取得した。一般的に男性社員の育休率はまだまだ少ない。なぜ決断したのだろうか。

 

「直前に男性社員の育休取得を見ていたんです。だから選択肢として頭の中にありましたね。上司や部長に相談すると快く聞き入れてくれて。2週間の育休を取得することにしました」

 

水口の上司である柿沼にも、部下の育休取得について聞いてみた。

 

「時代的にも当たり前になっていますし、会社としても前例があります。反対する理由はありません。むしろ、2週間という短い期間で本当にいいのか、確認しましたね。時期としては忙しい時期ではあったものの、前々から相談してくれたので、業務を調整して臨みました」

 

育休中は、当時2歳の長男の世話や保育園の送り迎えを担当。おむつ替えやミルクづくりにも積極的に携わった。

 

「妻からも、助かったという声をもらえました。私自身、育休に専念したことで、もっと家族を大事にしたい想いが強くなりましたね。メリハリをつけて業務に臨むようになりました。これからも業務のスキルアップをしつつも、家庭を大事にしていきたいです」

 

 

 

総務部だけど、技術の資格取得!

 

山本が入社したのは40歳のとき。これまでは子育てをしながらパートで短い時間のみ働いていたが、子供が中学校に上がるタイミングで契約社員としてフルタイムで入社。その後、正社員として登用された。

 

長年、総務として社員の資格の受験手続きを担ってきた山本。あるとき、「せっかく検査会社にいるのに、私は検査のことを全然知らない」と気づいた。もしかしたら資格を取得することで、少しでも技術員の助けになることもあるかもしれない。そこで、試しに自分も資格を受験してみることにした。

 

「いざ資格の勉強をはじめたら、皆さんすごく親切に教えてくれたんです。普段無口な人がすごく親切だったり、社員の一面を知れて良かったですね」

 

今後については、資格をもとに勉強会の講師を務める予定もあるとのこと。自分の職種だけでなく、さまざまなキャリアが広がっているのが、アイペックの魅力だ。

 

「総務の仕事は、社員の皆さんをサポートする仕事です。これからも『お母さん』的な存在でいたいですね」


 

需要が増えていく橋の補修設計を担う

 

嶋作がアイペックに入社した理由は、「仕事が面白そうだから」。就職活動において、業界も職種も勤務地も問わず、さまざまな会社を見ていた嶋作。アイペックの仕事内容を聞くと、決まったことをするルーティンワークではなく、頭を使って考える仕事だとわかった。元来の好奇心旺盛な性格から、アイペックへの入社を決めた。

 

現在は補修設計を担当している嶋作。2022年には、お客様である橋梁メーカーに出向。自分から橋の補修設計の知識を伝え、お客様からは橋の知見を教えてもらう技術交流の目的があった。

 

「補修設計については自分に知見があるものの、実際に橋を作る側の視点で話を聞くことで、勉強になることがたくさんありました」

 

今後、新しく橋を作る需要は減り、既存橋梁をいかに補修・補強して長く使い続けるかの需要が高まっていく。アイペックとしてもこれからもっと求められる仕事だ。

 

「自分が培った知見をメンバーに伝えていきたいですね。しかも今年、ようやく新入社員の後輩ができたんです。自己研鑽はもちろんのこと、メンバーを育てることにも注力していききます」


 

ライフプランについて気軽に相談できる

 

 

石川県輪島市出身の藤城は、さまざまな仕事を経験し、直近ではヨガのインストラクターとして働いていた。その際に富山に転勤になったことをきっかけに、転職活動でも富山勤務を希望。エージェントからの紹介をきっかけに、「この仕事なら人の役に立てそうだ」と考え、事務職として入社することとなった。

 

藤城は、もちろん非破壊検査業界は未経験。わからない仕事になれない環境、不安はなかったのだろうか。

 

「知らないことを知ることが好きなので、すごく楽しいですね。周りの方々もすごく親切で。焦って知識を入れるというよりは、自分のペースでスキルアップができています」

 

藤城は、2023年5月に結婚。今後についてはどのように考えているのだろうか。

 

「将来的には子どもが欲しいと思っています。それを会社に伝えると、今後育休を取る際にも、滞りなく業務がまわるように、今から少しずつ準備しようかとアドバイスをくれて。まだ妊娠していない段階で、これだけ親身に考えてくれるのはすごくありがたいですね。将来的には、子どもがいても働く女性のロールモデルとして活躍していきたいですね」

 

 

女性ならではのセンスが光る仕事もある

 

 

アイペックの技術職は、基本的に現場ありきだ。外での現場仕事はきついイメージがあるが、実際はどうなのだろうか。

 

「基本的には雨の日でも作業しますよ。大雪や台風などの災害レベルであれば調整するものの、夏も冬も外で仕事をしますね。たしかにきつくて地味な仕事ではありますが、お客様から喜んでもらえることが大きなやりがいです」

 

と語る柿沼。これには嶋作も首を縦に振る。

 

「会社としてテレワーク制度は整っているものの、現場に出る仕事だとどうしてもテレワークが難しいんですよね。大変なことが多い仕事ですけれども、楽しいことも多いんです。どうすれば良くなるかを考えながら仕事をするのがとても楽しいし、世の中にも貢献できる。多少苦しくても乗り越えられますね」

 

一方で、技術職だからといって必ず外での力仕事が必要になるわけではない。仕事によっては、職人的な感覚が必要になるものもあれば、電子機器を用いるもの、室内でできるものなどさまざまだ。東出社長も「女性ならではの感覚が光る仕事もある」と語る。

 

アイペックの仕事は、時代背景からみても今後も需要が増えるのは間違いない。かつ資格さえあれば、いくつになっても活躍できる仕事だ。今回は登場しなかったが、女性として活躍している技術職の社員もいる。未経験であっても、学べる環境も整っている。手に職を付けたいと思う女性は、ぜひ一度、アイペックを検討してみるといいかもしれない。