初の女性営業職
群馬県出身の小野田は、富山県内の大学を卒業しトヨタモビリティ富山に就職。
現在入社6年目で、Gスクエア五福店では〝初の女性営業職〟として採用された。

「私はもともと事務職希望で応募しました。ですが面接中に『営業って興味ある?』と聞かれて『はい』って言ってしまったんです」と小野田は笑いながら当時を振り返る。
希望していない営業職に「不安はありました」という。しかし、入社して2カ月間、徹底的な研修でクルマの知識、接客マナーなどの基礎をたたき込まれるうちに不安は徐々に払拭され、仕事への考え方にも変化が生まれてきた。
「研修を通して品川社長が提唱する『企業は人なり』ということが実践されているのが当社なのだと感じました」と小野田。研修を通して経営理念の大切さを知り、営業職の重要性と楽しさを体感した。
「富山大学の友達の多くが富山で就職したことや、治安が良く、自然もあり、住むのに便利」との理由で富山で生活することを選んだ。「周りの人々の人柄や気質も良いこともお気に入り」と富山ライフを満喫している。
風通しのよい職場環境
初めての女性営業職に戸惑いもあったが、そんな不安を和らげたのが「風通しのよい職場環境」だという。
「相談に乗ったら必ずアドバイスをくれる環境で、役員の方も店舗に来て従業員の声を聞く場を設けてくれている」と上司との密なコミュニケーションが成長を促すきっかけとなっていると明かす。〝現場の生の声を聞く〟。これは社長の品川が職場環境や仕事効率の改善に向けて特に大切にしている取り組みで、幹部と現場との懇談の場を設けることを2019年から継続的に行っている。

目指すのは、品川がスローガンに掲げる「ビジネスはサクセス、プライベートはハピネス」。
これは収益力の向上とお客さまの満足度、社員のエンゲージメント(愛着や思い入れ)、社会貢献活動を同時に達成し、富山だけでなく日本のモデルになるような企業グループを目指すといったメッセージだ。
風通しのよい職場環境は品川のこうした思いを礎に広く浸透されつつある。
〝クルマを通して皆を幸せにする〟。
これは小野田自身が今、最も大切にしている言葉だ。
「皆というのはお客さまだけでなく、ここで働く従業員のことも考えている。
自分自身も大切にされている感じがします」。分け隔てない愛情をクルマに携わる業務を通して感じている。
トヨタモビリティ富山では従業員に早い段階で小さい仕事でも責任を負う立場を経験させ、次世代のリーダーを育てる取り組みを加速させている。「大切にするという意味には、ただ甘やかすのではなく、仕事を任せ成長する機会を与えてくれていることが含まれている」と小野田。
現在は店舗の情報発信役を担い、SNSを活用して広く「大切なお客さま」に会社と自らの思いを積極的に伝えている。
女性が男性の成長促す
トヨタモビリティ富山には「ミステリーショッパー」という、他店にお客さま役として視察に行く覆面調査的な研修がある。
その時に「細かな気遣いができているのは女性社員のほうが多い」と小野田は強く実感するという。

「夫婦で来店されたお客さまの奥さまへの気配りなどは女性社員の対応がお手本となり、男性社員もそれを学んでいます。
逆にクルマについての知識は男性社員の方が豊富で私はそれを教えてもらっています」。
小野田の存在が、女性社員と男性社員が相互作用して成長を促し合う職場環境を築いている。
産休や育休といった仕事と家庭の両立できる制度がトヨタモビリティ富山では充実しており、「私も結婚、出産後もこの会社で働きたい」と小野田は意気込む。女性が消費を支える現代社会において、女性の役割を重視し、女性の生活に配慮した企業体制が経営の屋台骨を支えているといえそうだ。
富山ダイハツ販売 山口さん
充実した研修制度
山口は石川県内の旅館で仲居として5年間働いた後、2020年1月に富山ダイハツ販売へ営業職として中途採用で入社した。
「仲居の仕事はお客さまとの一期一会の仕事だったが、お客さまと長くお付き合いできる仕事に携わりたい思いで営業の世界に飛び込みました」と仲居から転身した理由を明かす。

数ある企業の中で、ダイハツ販売を選んだ決め手は「充実した研修制度」だという。
実際、富山ダイハツ販売では入社後2カ月の間にグループの合同研修に加え会社別研修、職種別の研修を実施。商談時の名刺交換からカタログを使っての商品説明の仕方、査定方法など、クルマの知識がゼロでも心配なく活躍できるよう丁寧かつ徹底的に教え込む。
「私もクルマの知識、営業経験がまったくなかったのですが、今はこうして営業職として働けている」と充実した
研修制度による成果をアピールする。
寄り添う空間の創出
取り扱う主力商品が軽自動車やコンパクトカーという富山ダイハツ販売の主要顧客は運転初心者や女性、そして地方で増加している高齢者世代だ。そうした顧客層に対し、山口が心がけているのは「お客さまに寄り添う空間の創出」だ。それは施設や設備などのハード面だけでなく、お客さまへの気遣いといったソフト面でも意識する。

ハード面ではショールーム中央に木製の大型子供用遊具を備え、子どもが退屈しないように子連れの顧客にも配慮。
親しみやすさを意識した接客で、「運転初心者からシニア世代まで幅広いお客さまに対応できるようにしている」。
また、「女性一人でも気軽に来店してほしい」という思いから全国のダイハツで「カフェ・プロジェクト」をスタート。
店舗をカフェのような空間に仕立て、店舗スタッフが考案したドリンクやお菓子などのオリジナルメニューを来店者に提供する
サービスも充実させた。
こうした寄り添う空間の質を高めていった結果、顧客だけでなく社員への対応も丁寧さを意識するようになり、
「自然と社員同士でも教え合い、助け合うチームワークが副産物として作り上げられた」と山口は手応えを感じている。
自分流の仕事と生活スタイル
富山ダイハツ販売では女性の利用客が多いこともあり、女性スタッフが自分自身の経験や価値観を通し、お客さまのクルマ選びに携われる特徴がある。
山口は接客する際、「お客さまに対して最初はほとんどクルマの話をせずに、日常の何気ない話から始める」と決めている。
それによってお客さまとの距離を縮め、共感をふくらませながら信頼関係を構築することを心がける。

「そうした何気ない会話の中からお客さまのニーズを見つけだし、最適な提案をすることが〝自分流〟の営業スタイル」だという。
もうひとつ山口が心がけていることが、「仕事のオンとオフのバランス」だ。
富山ダイハツ販売は午後6時までに退社できる環境にあり、女性社員が働きやすいよう産休や育休、時短勤務制度を整備している。
山口はこうした社内制度をフル活用し、仕事とプライベートを充実させて自分らしく生きられるような将来設計を描こうとしている。
※取材中はマスクを外してお話していただきました。