立山樹業 代表 立山町在住 埼玉県出身 伊藤章吾

6年前、家族で埼玉県から立山町に移住してきた伊藤さん。
山が好きで、自然を相手に仕事がしたいという思いで埼玉県の森林組合に勤務。
その後、自然環境や子育て環境の良さを考え、立山町地域おこし協力隊として立山町に移住。
自伐型林業を実践し、地域の林業の担い手として、里山の山林・竹林の保全に取り組んでいる伊藤さんに、これまでの経緯や将来の夢について話を伺いました。

Q.移住を決意したきっかけは

山が好きで、全国を旅しながら山小屋の仕事をしていました。
24歳の時、自然を相手に仕事がしたいという思いで埼玉県の森林組合に入社しました。
組合では年配のかたが多く、自分は一番若手でスター的存在でした。
埼玉の森林組合で6年間勤務しましたが、このままずっと組織の中にいることに違和感がありました。

奥さんと結婚し、奥さんの故郷である立山町にたびたび訪れることもあり、立山町で暮らしたいという思いが強くなっていきました。
子供が生まれ、自然環境や子育て環境を考えていた頃に、ちょうど立山町で地域おこし協力隊の募集がありました。
自分が独立するいいチャンスだと思い、勢いで立山町への移住を決意しました。

 

Q.地域おこし協力隊での活動は?

立山町へ移住後、自伐型林業の従事者として活動しました。
林業のほとんどは森林組合などが、高価な大型重機や大型トラックなど、大きな投資をして事業を行うのがほとんどなのですが、自伐型林業は小型の機械を使用し、個人レベルで行う小規模の自営型の林業です。

Q.地域おこし協力隊以外の選択肢はなかったのか

他の林業会社に勤務という選択肢もありましたが、自伐型林業に興味があり、組織ではなく個人で林業をしてみたいという思いがありました。
地域おこし協力隊の3年間、立山町が支援してくれるので、独立までの準備期間だと思ってそれまでに独立しようと考えました。

 

Q.地域おこし協力隊の支援が3年で終了することに対しての希望と不安は

希望と不安は半々でした。
生活の最低限の保証(生活ギリギリ)は貰えますが、任期満了後が軌道に乗るか不安でした。
ただ、3年間活動してみて、別の業種の仲間と知り合い、つながりがつながりを呼び、仕事に呼んだり呼ばれたり、思ったよりも順調で、なんとかなると思いました。

3年間の期限が近づいてくる中で生活も含め、林業で生きる道筋は見えました。
以前と比べると今は自伐型林業からは少し遠ざかっていますが、自伐型林業だけでは生活していけません。
現在は自伐型林業のほか、民地の伐採、カイニョ(屋敷林)の伐採、町有林の間伐、草刈りなどをしています。知人を通じて常に仕事が舞い込んできます。

Q.移住してからの富山や立山町の暮らしぶりや地域の人々の印象はどうでしたか

田んぼをみんなで協力し合ってやっているんだなぁという印象を受けました。
集落の会合に行ってもみんなが助け合いで協力的だと感じました。埼玉ではその文化はありませんでした。

そして、海も山も近く、住みやすく暮らしやすいと思いました。子供と遊びに行くにも海も山も両方近いところがいいですね。

 

Q.伊藤さんの今後の夢や野心は

一山ほしいです。
1ヘクタールでもいいので山が欲しいです。山を購入することに興味があります。

 

Q.山を手に入れたら何をしたいですか

秘密基地を作りたいです。自分で伐採した木を加工し、ツリーハウスを作りたいです。

 

Q.伊藤さんにとっての富山の遊びスポット、癒しスポット、おすすめスポットは?

立山町総合公園、立山山麓スキー場、牛岳スキー場、岩瀬浜、雨晴海岸、ミラージュランド

 

【活動概要】 立山町東谷地区に居住し、自伐型林業を実践。地域林 業の担い手として、里山の山林・竹林の保全や活性化に取 り組んでいる。
現在は個人で伐採・出荷等を行うほか、町が今年度新た に整備した『クロスカントリーコース』の路面敷材にウッドチップ を供給するなど、新たな活用にも挑戦している。