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人々の生活と地域社会に寄り添う、ソリューションサービス

有限会社タイヤセンター雲南 / ピット作業及び営業業務

インタビュー記事

更新日 : 2024年01月29日

有限会社タイヤセンター雲南のビジョンは「お客様の安全と安心の追求」を目指し時代とともに変化する顧客のニーズを柔軟に対応し、この地域に必要とされる企業へと成長してきた。

車と言えば何を思い浮かべるだろう。運転席に乗り込み快適に目的地へ運んでくれる。そんなイメージだとは思うが、車が走るために無くてはならないタイヤ。

そのタイヤを通してこの地域社会を支え続けてきたのがタイヤセンター雲南である。

今回は同社の代表取締役でもある松田岳士に話を聞いてみた。

有限会社タイヤセンター雲南 事業概要

1974年(昭和49年)島根県雲南市に設立。

地域のタイヤ屋さんとしてタイヤの販売、修理をメインに事業を行う。前代表取締役である松田勇は当時ブリヂストンタイヤ島根販売に勤務し各小売店への卸業務、セールス活動を行い当時の創業者である石川氏より1989年(平成元年)に事業を承継し独立した。

1997年(平成9年)には島根県出雲市に当時では未だなかったファミリー向けチャネルとして関連会社である有限会社タイヤ館出雲を設立し地域住民の車を支えるタイヤを主軸に顧客のニーズに併せたカー用品販売、メンテンナンスを展開してきた。 2004年(平成16年)には同社の移転に伴い有限会社タイヤ館出雲の姉妹店となるタイヤ館雲南店を同社と併設してオープンし現在に至る。

以上のように地方都市には無くてはならない交通インフラである車社会の足元を支える重要な役割であるタイヤを通し時代や顧客のニーズに柔軟に変化し地域から頼られる存在として、今後を見据え多様な顧客のニーズや課題を解決するソリューション事業を目指す

有限会社タイヤセンター雲南 代表取締役社長 松田 岳士

 

下積みがあるから今がある。

 

「お客様第一主義を創業当時から追求してきたからこそ今がある」と話すのは現代表取締役を務める松田岳士である。

「私は、2004年(平成16年)に同社へ入社し、いずれは父親の跡を継がなければという想いはありました。ただ、車をはじめタイヤの知識すらなく当時は無我夢中で仕事に没頭し先輩からタイヤの基礎知識や取り扱い等を学びました。

数年後には一人で現場にも赴けるようになり現場作業を任せられるようになるまでは多くの苦労もありました。まずは毎回現場では状況が違う。場面場面でどうやれば安全、安心を守りながら効率を上げられるのかを常に考えてきています。

時にはタイヤの故障で困っておられる方へ少しでも早く対応し解決へ向けた作業を実施するなど、お客様のニーズは多様にあります。それでも困りごとへの解決へつながった時に「ありがとう」の一言は心に沁みる次への励みにつながる言葉であると感じています」

タイヤセンター雲南はこれまで地域事業者の法人車輌におけるタイヤを主軸に創業当時から顧客第一に迅速に対応してきた歴史がある。時代や顧客の要望やニーズに常に答え続け、自社の取組みに妥協をしない考えが根底にあるからこそ地域事業から今も昔も変わらず厚い信頼を築けてきているのである。

 

 

商店から企業へ

 

「下積みを経て経営に携わるようになるとまた大きな壁が立ちふさがってきました。今の会社をより良くするには何が足りないのか、何を目指せば良いのか当時は分かりませんでした。会社を経営するとはと悩んだ時期もありました。その時に取引先の社長から青年会議所へのお誘いをいただきました。

今思えば青年会議所に入会していなかったらどうなっていたんだろうと不安が頭を過ります。

青年会議所では主に会員の資質向上を目指し、地域課題の解決へ向けた事業を展開していきます。その過程において組織づくりが重要な役割を果たします。各役職者がそれぞれの担いを常に考え行動に移し、組織全体で事業に取り組むことで地域社会が抱える課題解決へとつながる。

また様々な役職を担うことで自己成長ができるのも大きな魅力であると感じます。一人では実現出来ないことを同じ目的をもった組織で取り組めば大きな前進につながることを学ぶことができたと感謝しています。当時は先代の父が代表取締役を務めており、同社は組織というより家族のような温かみのある商店といった感じでありました。その中で日々前を向いて働く社員の頑張りに応えたい、今よりも働きやすい職場環境を提供したいという想いから社内の組織づくりに取り組みつつ、先代より受け継ぐ温かみある企業を目指してきています」

松田岳士が目指すものとは社員の一人ひとりに向き合い互いに切磋琢磨する中で、一人ひとりが自己成長とやりがいを創出し、魅力ある人財が魅力ある企業を創る。その為には組織として目的を持ち全員で向かうことが、地域社会から更に必要とされる企業へとつながっていくのだと考える。

 

 

時代を見据え、デジタル化へ

 

「これからは私たちがお客様へ価値を提供していくことが求められる時代となります。その上でソリューションはとても重要な要となると感じています。我々はこの地方都市には無くてはならない交通インフラの足元を支えている重要な担いがあります。まずはお客様の運行を止めないことを第一に未然に防ぐことも求められます。デジタル化が進む中でデジタルを駆使した対応も今後必須と考え社内のデジタル化も進めつつ社員の育成の場を設け時代に即した企業へを更に進化していきます」

交通インフラと言えば都会地では新幹線や地下鉄などを思い浮かべるかもしれないが、地方都市においての交通インフラは「車」となる。

その車もタイヤがなければ動くことさえ出来ない重要な役割を果たす中で企業へのニーズは益々高っていく。また時代の変化の中でデジタル化を進めることは今後の多様な顧客へのトラブルを未然に防ぐことへつながるとともに時代を見据えた取り組みを積極的に行うタイヤセンター雲南に大きな期待が膨らむのも納得がいく。

 

有限会社タイヤセンター雲南 店長 小山 尚志

 

目標を定めて社員と一緒になって取り組む

 

「私自身、ただひたすらに車が好きなだけで整備の知識も全くない未経験者として入社しました。新米時代は毎日が新しい知識を得ることに必死に取り組んできました。私も含めて誰しもが得意不得意はあると思います。その中でも先輩たちが温かく指導していただいたから一歩ずつ前へ進めました。

当時は早く一人前になりたいと思っていましたが、逆に空回りすることもあり、先輩からは焦らず毎年ひとつ目標を決めて、一年かけて目標に近づけるようにと教えていただいこともあって、今年はこれを目標に掲げて一年頑張ろうと取り組むようになりました。

そのお陰もあり目標が明確になり取り組む中で自己の成長と周りへの信頼につながっていくのだと感じています。一生懸命やったらやった分必ず努力が実りお客様から自分に任せてもらえると思いますし、自分自身の自信にも繋がっていきます

小山店長は未経験者から毎年一つ一つ目標を立て努力と実践を積み重ねてきたから未経験者はもちろん若手社員の気持ちも苦労も理解ができる分、社員教育にも余念がない。自身が当時先輩から学んだことを活かし若手社員に寄り添って目標を定めて一緒になって取り組む、目標に近づいた時には一緒になって喜び合える温かい社内と言える。

 

オンとオフの両方を楽しむ

 

「何でもそうだと思いますが、中途半端は良くないと思います。性格もあるとは思いますが、仕事にしても家族や自分の趣味の時間にしてもその時を楽しめるようにすることが大事だと思います。もちろん嫌なこともありますが、楽しくなければ続かないと思いますので、どう楽しむかを考えています。

楽しむと言うと語弊があるとは思いますが、その時にしなければいけないことに一生懸命にやる。そうすることで達成感ややりがいが生まれてきます。だから仕事の時間も休日の時間も100%でやる=楽しめるように心がけています」

 

小山店長の趣味は宍道湖でのスズキ釣り。

今は子育てがメインで趣味である釣りにいけないが、仕事も家庭も充実していると笑顔で語る。仕事と家庭の両立は難しいものではあるもののオンオフの切り替えができるからこそ充実した日常が送れる。その為に事前の準備を怠らない。

これまで同社で培った経験が基礎となり充実した日常へつながっているのである。

 

 

 

お客様のビジネスに貢献するための3つの力

 

「タイヤセンター雲南では主に法人のお客様へより迅速に丁寧に、をモットーに3つの力を主軸に置いて日々の業務に取り組んでいます。

3つの力とは「提案力」「技術力」「機動力」であります。

まず「提案力」ではこれからより多様化するお客様のニーズにお応えするべく、環境面、安全運行、経費削減に対し一事業所や1台1台に合ったタイヤの使用に関して提案を行っています。

また「技術力」に関してはブリヂストンの作業標準を順守した安全・安心な作業を心掛け、技能グランプリコンテストなどの技術を競うコンテストへの出場も行いながら日々の技術力を高めています。

そして「機動力」については最新の設備を備えたサービスカーでの現地作業や運送事業者へ対する法令順守に基づく対応等、機動力を生かしたサービスも行い、お客様への業務軽減へのサポートも行っています。

 

これまでの積み重ねが、私たちのやりがいにつながっている。

 

多様化するニーズに応えていくことは大変でありますが、相手を知ることへもつながり自分自身も新しい知識や経験が出来ることは貴重な機会だと捉えています。またお客様への提案が受け入れて頂いた時にはやりがいを感じることにつながっています」

今後、深刻化する環境問題や働き方改革など多様化する顧客へのニーズに対応することは限りがない。しかしこれまで積み重ねてきた実績や経験が顧客との信頼関係を構築して社員のやりがいと顧客からの感謝につながっている。

新しいことへチャレンジするには労力が必要であるが、地域から信頼される以上顧客への価値の提供(ソリューション活動)に余念がないのもタイヤセンター雲南ならではだと納得がいく。

 

 

有限会社タイヤセンター雲南 テクニカルアドバイザー 松田 泰行

 

OJTが充実していることが何よりの強み

 

「入社時は、雪が降る前の一番忙しい繁忙期で、全くの未経験者だった自分はあまりの忙しさに、不安を感じるヒマもなかったです。

そんな繁忙期の中でも先輩に教えてもらいながら、新人なりにできる仕事をさせていただいていました。

仕事のノウハウは、実践を通じて経験豊富な上司や先輩から知識や技術を教えてもらい、わからないことはきちんと理屈から教えてもらえ、フィードバックもすぐに受けられるので不安なく日々の業務へ望むことができます」

もともと体を動かすことも好きで、モノいじりも好き、おまけに趣味はバイクが好きと多趣味な性格の持ち主。タイヤの知識や経験もない中で一から一つ一つ教えてもらえる教育が行き届くのはOJTが充実していることが理解できる。

 

もともと人とコミュニケーションをとることが好きで、人と人とのつながりを広げていきたいと語る

 

人と人とのつながりが広がることが楽しい

 

自分の幅を広げる

「自分は新たな挑戦をし、知識やスキルを身に着けることは楽しく、自分の自信につながっています。タイヤセンター雲南では、トラックが8割でその他大型特殊車両や個人のお客様といった法人のお客様がほとんどですので、必然的に企業の担当の方との接客が多くなります。

せっかく良い商品を扱っているのに、自信がなさそうに説明をするとお客様に不安を与えてしまうという店長からのアドバイスのもと、ブリヂストンのタイヤやホイール販売知識や技術的な知識を習得し、合格した者に与えられる資格テクニカルアドバイザーを取得しました。

まだまだ経験値は低いと感じていますが、一つ一つ極めていき自分の幅を広げていきたいです。また自分は人とのコミュニケーションをとることも好きなので、仕事を通じて、交友関係が広がっていくことも自分のやりがいの一つとなっています」

松田さんはタイヤセンター雲南のテクニカルアドバイザーとして多忙な日々を送っている。タイヤといってもトラック用となると特殊な部類と言える中で、知識や経験はすぐに身に付くものではない。

お客様へ自信をもって提案するために一つの基準である資格を目指すという目標を持つことで地域からの信頼を得られ自分のやりがいにつながっていくのである。