完全オーダーメイド、こだわりの革鞄

釜屋 美里

 

 

鞄を作ろうとしたきっかけ

 

「高校から進学する時には、”ものをつくる仕事がしたい”と、揺るがず心に決めていました。」話をして下さったのは鞄屋・革作家の釜屋美里さん。

 

高校は建築科を選択したが、作りたいのは建物ではないと分かった。編み物をしたり、ものづくりが好きで洋服を作りたかったからそれを学べる学校へ行こうかとも迷ったが、洋服づくりは分業制。デザイナー、パタンナー、縫製、自分に合っているのが何かピンと来るものがなく、自分でトータルプロデュースをしたいと思った。そんな時、製鞄コースのある大阪の学校に惹かれた。

 

「洋服が家庭科だとしたら、鞄は図工や技術という感覚なんです。私にはそれが合っていました。」素材を裁断する職人らしく、きっぱりとした口調で語る美里さん。様々な物作りを見て、行き着いたのが鞄だった。

 

「入学して革を使い始めたら、布よりも扱いやすくて自分に馴染みました。それまで特に革が好きなわけではなかったのですが、学校から支給される素材や自分で見つけて買う素材を自由に使える楽しさを感じました。作った鞄は、学園祭や学校が運営するお店でお客さんに販売できたんです。」

 

専門学校を卒業後、そのまま大阪の鞄屋で働き始めたが、当時、鞄業界は景気が良くなかった。給料の未払いが続いたため退職を余儀なくされ、地元にUターン。その後約10年、鞄とは無縁の職業に就いたが、その間も鞄作りの勘を忘れないように年に2,3個は鞄を作るようにしていた。

 

「当時は個人の作家が物を売る場所もなければ、SNSも普及していなかった。何より、自分の技術が売り物になるとは思っていませんでした。」

 

 

 

 

鞄屋の道へ、オーダーメイドへの転換

 

社会人として安定した頃、イベントに出店し始めるようになり本格的に鞄を作り始めた。始めは自分のデザインで作っていたが、そのうちにお客様からオーダーを受けるようになった。


「初めからつくれた訳ではなかったのですが、お客様の要望に応えて作る方がより楽しかった。

今は自分に合った鞄を持ったことがない』という人のために作りたいと思っています。」

 

 

 

 


人気の帆布バッグ。とにかく軽い
 

 

 

「今使っている鞄、財布は7、8割の満足で使っている方が多いと思います。大きさ、ポケットの数や位置、左利きの方はファスナーの開ける向きで使いやすさが違う。

 

鞄を選んでいて、即決できない時は何か不満な所があるんです。だからお客さんに何が気になるのかを聞いて、提案しながら作っています。」

 



革のバッグでフルオーダーメイドは珍しく、様々な種類から選べる。鞄のリメイクやお直しもしているので、お客さんとは長い付き合いだ。
 

 

 

目標は出雲ドームでイベント開催

 

鞄作家だけではなく、ビンテージの布を扱う作家、インド直輸入の石で作るアクセサリー、様々な作家が自分のこだわりと技術を込めて作品をつくっている。

しかし、『質がいいものを安く買いたい』という需要に応えて自分の作品を安く売ってしまっている現状がある。

 

「下に向かって争っていくのではなく、自分が自信を持って付けた値段で作品を売ってほしい。それが物を作る事の楽しさだと思います。

似てる商品がたくさん売っている中で、『この人が作っているから』と、自分自身を好きになって買ってもらう事が一番大切。そう思う作家さんを増やすためのイベントを開きたい。

中高生が店員をする形でのワークショップイベントも構想中だという釜屋さん。自分自身の経験があるからこそ、『自分で作ったものを自分で売るという事が出来る』という事を伝えておきたいのだ。

「日本には昔から素晴らしい伝統技術もあります。学んだ子たちが地元に帰って自分の技術が生かせるようにコミュニティを広げていきたい。」

 

 

自宅の古民家でのイベントの様子

 

 

 

 

 

【kika handmade accessory】レジンアクセサリー作家


 

 

 

 

【とんま堂】天然パワーストーンとアクセサリーとマクラメ作家

 

 

【shizuku button】サンキャッチャー作家

 

 

【やすらぐ雅堂】燦sun散華、パステルアート、オリジナルオラクルカード

 

 

【Tsukiko】布作家 布小物のお店。財布やポーチ、帽子など

 

 

【陶芸教室ほうほう】陶芸作家

 

 

【マサーシー】名前セラピー、体験型オーリングチェック

 

 

【雑貨工房 華音】プリザーブドフラワー、ドライフラワー雑貨

 

 

【misto:ne】天然石アクセサリー

 

 

 

”好きなものをつくる”作家たちが集まる空間は、温かくて心地いい空気が広がっていた。

 

 

「同じ思いでものづくりをしている方はメッセージを送ってほしい。繋がりが出来て、一緒に広めていけたらと思っています。」

連絡は下記のメールアドレスまで。

 

 

名称 鞄屋 革作家 kmy.3310
住所 島根県出雲市稗原3037-3
駐車場 無し
Instagram https://www.instagram.com/kmy.3310/
e-mail kmy3310mit@gmail.com