ライブハウス APOLLO 店長

坂根 奨

 

 

音楽が地域を盛り上げ  老若男女の心を動かす!

 

坂根 奨(ライブハウス APOLLO店長)

出雲で生まれ育ち、サッカー選手を夢見ていたスポーツ少年だったが、大怪我をして挫折。山陰のライブハウスに通ううちに感化され、出雲市にライブハウスを開く夢を持つ。2001年からライブイベント「BURST(バースト)」を開始。2005年にライブハウス「APOLLO(アポロ)」の立ち上げに関わりマネージャーとなる。近年は毎年10月に野外イベント「BURST MAX(バーストマックス)」を開催。地元の祭りやイベントにも参加している。

 

音楽のエナジーよ届け!出雲にもライブハウスを

 

 

このライブハウス「APOLLO」のオープンから携わってきました。それ以前は、ビッグハート出雲内に「黒のスタジオ」という部屋があり、ステージを組み、音響を入れて「BURST」というライブイベントを行っていました。300人くらいが入る空間で、地元のバンドが演奏し、いつも満員状態でしたね。

そもそも「バンド」を意識しはじめたのは10代の終わり頃です。高校時代はガチのサッカー少年でしたが、大怪我をしてしまい挫折しました…。そうですね~当時は1年ほどくすぶってました(笑)。その頃に友だちとコピーバンドをはじめたのです。

高校を卒業すると、松江市や米子市のライブハウスに見に行くようになりました。地元の先輩のライブを見に行ったときに、知らない人がたくさん集まり、音楽に魅了されている光景をみて「すごい!」って、感動しました。ライブで体感するパワーはとても衝撃的でした!

そこで「出雲市でライブハウスをやってみたい!」と思うようになったのです!

「どうしたらいいんだろう?」と、先輩や音響会社の方々に話を聞き、自らイベントをしたのが前段で話をした「BURST」でした。

その頃は、今で言うダブルワーク。某会社の派遣社員でした。しかし、インディーズバンドのリリースをするために、県外にもまわり忙しくなると、音楽の仕事1本にしました。片手間でやることが大っキライな性格で、バンドの子たちの人生がかかっていると思うと、中途半端じゃダメだと思ったのです。2001年からやりはじめた「BURST」は今も続いていますよ。

 

 

音楽ライブから落語の講談まで地域が元気になるイベントを開催!

 

 

2005年にアポロがオープンしてから14年が経ちました。当時は、これを生業にするとは思ってもみませんでした(笑)。今は、仕事がとても楽しいです。

これまで、いろいろなバンドが来てくれました。メジャーなところでいうと「モンゴル800」ですね。チケットは即完売でした。今では、プレイガイドを扱えるようになりましたが、当時は地元のCDショップにチケットを取り扱ってもらう交渉をしたり、地道に活動していましたよ。

今はアポロの店長として、ブッキングをしています。1日のタイムテーブルをつくったり、ツアーバンドのキャスティングを決めたり。はたまたライブ時のドリンクもつくったりしています。

歳を重ねてきて…大人になり(笑)、今では地元の祭りに参加したり、バンド以外のイベントも開催するようになりました。音楽以外では桂歌蔵さんの講談を佐田町で行いました。地元のおじいちゃん、おばあちゃんが歌蔵師匠に会うと、感動して泣いて喜ぶのです。そして自分にまで「ありがとう」とお礼を言われ、本当に「やって良かったー」と思いました。

ほかにアコースティックギターをしているバンドに保育園で演奏してもらったり、と何でもやっています。

近年は立久恵峡にある「わかあゆの里」で「BURST MAX」という野外イベントを行っています。今年で12回目。18組のバンドの演奏と、食ブースなどがたくさん出店します。

いつもはひっそりとした山里に1000人くらいの人が集まり、ライブでは爆音をだすので『地元の人に怒られるだろうな~』と思っていました。そしたらイベント翌日に、スタッフで会場のゴミ拾いをしていると、地元のおじいちゃんがこっちに向かってくるんです! 『あ~怒られる~』と思っていたら「楽しかったよ!」と言って、缶コーヒーを差し入れしてくれたのでした。そして「来年は孫や娘も連れてくる!」と。年々、地元の人の参加も増え、楽しんでもらっています。音楽は老若男女が楽しめるものだと再認識しました。

 

10月6日に、乙立町わかあゆの里で行われたBURST MAX'19

 

1人でまったり温泉&いつも皆で食べニケーション!

 

 

休みの日はふらっと1人で温泉に行きます。北山温泉、らんぷの湯、佐田のゆかり館や平田のゆらりなど、出雲には温泉がいっぱいあるのです。至極の時間ですね。

一方、食事は一人では食べない主義で、昼飯も夕食も誰かと一緒に食べています。自分が死ぬまでに飯を食べる回数は決まっているので、1人での食事は寂しすぎます。なのでバンドの子たちとご飯に行くことが多いですね。その時間にいろいろ腹を割った話もできるし、夜は飲みニケーションってやつです(笑)。

それと、ちょこっと(笑)Youtuberもやっています。仲良し兄妹と一緒に、3人で地元を旅したり、体験をしている映像を流しています。最近はロッククライミングやサップ(※)をしました。自分はオチ役(?)なので、ロッククライミングもサップも落ちちゃうんですけどね。

※サップ:ボードに立ってパドルで漕ぐ水上スポーツ

 

 

夢はでかく!APOLLOからメジャーデビュー

 

 

今はいい時代になって、自分たちのスタンスでやっているバンドが多くなりました。東京にいなくても、会社に勤めていても、地道にバンドをやることはでき、動画で発信することもできます。

夢はAPOLLO出身のバンドがメジャーデビューすること!メジャーになるには、本人たちの覚悟が1番。それとタイミング。周りの環境も大事かと。いろいろな要素が重なり合い、デビューできるのだと実感しています。

出雲でもっともっと音楽を楽しめる環境を演出していきたいです。

 

 

情報提供元:出雲人-IZUMOZINE-   http://izumozine.jp/people/apollo-sakane/index.html