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お客様に寄り添い、本物の「自由設計」を目指す

株式会社リームス・ホーム / ホームクリエーター工事現場担当候補

インタビュー記事

更新日 : 2023年03月25日

家づくり――。それはほとんどの人にとって、一生で一度しかないビックイベント。そんな人生のターニングポイントともいえる時間を、お客さまに寄り添いサポートするのが、リームス・ホームのお仕事です。受注者と発注者という関係を超え、一緒に建てていくスタイルで作る住まいからは、どこか気持ち良さが感じられます。社員の皆さんのお客さまを第一に思いやる姿勢こそ、リームス・ホームが手掛ける家づくりの真骨頂です。

株式会社リームス・ホーム 事業概要

2011年に設立。「光と風を感じる家」「シンプルでフィットする家」をコンセプトに、個々のライフスタイルを取り入れながら、コストを抑えた豊かな家づくりを提案する。販売カタログやモデルハウスが無く、代わりにマテリアルルームを常設しパーツや仕上げ材、各種造作・設置物を見て触れて選ぶ、オーナー参加型の注文住宅を提供する。業界の常識に囚われない家づくりから、口コミで人気を博している。

 

本物の自由設計を目指し、起業を決断

今からちょうど10年前の2011年に、リームス・ホームを立ち上げた社長の高木悟さん。
茨城出身の高木さんは、20代の頃、東京で不動産仲介業に従事し、その後、結婚を機に35歳の時に、奥さんの実家がある岩手県へ移住。ハウスメーカーの営業マンとして15年間勤務しました。

「以前勤めていた会社は、大手ハウスメーカーのフランチャイズ店で、本部が売り出しているプランを基本的にそのまま提供するという形でした。だから、お客さまがいろいろな要望を言ってきても、決められた金額内に収めなければならない分、あまり余計なことはできなかった。家づくりは楽しいと思いながらも、お客さまの注文になかなか応えることができない歯がゆさもありました」

お客さまにとって家づくりは、人生で一度きりの大きなお買い物。
こんなスペースを作りたい。こんな壁の色にしたい。こんなデザインの床にしたい。
高木さんは、そうしたお客様のありとあらゆる思いを、少しでもかなえてあげたいと、常日頃から思っていました。

ただ、ハウスメーカーの会社に勤務する以上、そこには売り上げも求められます。
採算を度外視するような家づくりでは、もちろん会社にも不利益が出てしまうのは当然のこと。
理想と現実の板挟みに、どこかやりきれない気持ちをずっと抱いていました。

そこで高木さんは、50歳のとき、自ら会社を興すことを決断します。

「一から話を聞いて、お客さんと一緒になって家をつくっていく。そうした本当の意味での『自由設計』を手掛けたかったんです。そうすれば、これまで以上に喜んでもらえる家づくりを提供できるのではないかと思いました」

 

お客さま第一の姿勢を貫き、多くのファンを呼ぶ

高木さんが会社を設立するうえで、念頭に置いたのが、利益重視、効率重視の考えに陥らないこと。

「大手のハウスメーカーであれば『これを売ったら、いくら儲かる』という算段のもとでお客さまにプランを提示します。もちろん、そうしていかないと会社は潰れるし、経営を考えれば当たり前のこと。でも、うちとしての考えはその逆で、まずはお客さまの意見を積極的に取り入れて、喜んでもらえる家をつくる。最初は経営的につらい時期はあるかもしれないけど、そういうスタンスを整えていけば、しだいにお客さんも付いてくるはずと思って、その姿勢だけはブレずに変えませんでした」

大手のハウスメーカーでは、打ち合わせから契約、物件の引き渡しまでを約半年間で行うのが通例です。
しかし、打ち合わせだけで約半年の期間を費やすのが、リームス・ホームの特徴。
設計図から、各部のデザイン、使うパーツの種類まで、とことん話し合いを重ねることで、お客さまの理想とする家づくりを目指します。

「一般的なメーカーだと、クロスや床の種類をお客さまに選んでもらうときって、金額の計算がしやすいように、基本的に3種類の中から選んでくださいと言って見本をお出しするパターンがほとんどなんです。一方でうちの会社では、そのお客さまの好みに合わせて、できるかぎりの見本を取り寄せるようにしています。たくさんの見本を並べれば、お客さまもイメージをより膨らませることができますし、『お客さまの好みに合うものはどれだろう?』といろいろ考えることが、私たちにとっての楽しみでもありますので」

お客さまの中には、自分で調べた情報や、住みたい家のイメージをびっしりと書き詰めたノートを、打ち合わせの際に持参してくる人もいるとのこと。
そんな熱い思いを目の前にしたら、仕事に気合いが入らないはずがありません。

受注者と発注者という関係ではなく、お客さまを一緒に家をつくる「パートナー」として捉えるのが、高木さん、ひいてはリームス・ホームの精神。

「いちばん大事なのは、相手の立場に立って物事を考えること。特にこういった自由設計の注文住宅は、よりお客さまのことを理解し、お客さま基準で話し合いを進めていかなければいけませんので」

会社を設立してから、早10年。
最初は赤字が続いた時期もありましたが、設立当初から掲げていた「お客さまファースト」の精神は、どんな状況であっても揺らぐことはありませんでした。
そうしたお客さまに寄り添った家づくりの姿勢は、やがて口コミで広まり、多くのファンを獲得。
今では「リームス・ホームに家を建ててもらいたい」というたくさんのオファーが集まるようになりました。

 

コミュニケーションを重視し、こだわりを忠実に再現

高木さんと共に会社を立ち上げたメンバーの一人である、専務取締役の畠山智博さん。

「図面に見えてこないこだわりをお客さまからたくさん聞いて、それを業者さんにお伝えするというのが私の仕事。プロデューサーみたいな感じですね」

普段は現場監督という肩書きで、お客さまとの打ち合わせから、作業現場での指示出し、工程管理などを行い、お客さまと現場をつなぐ架け橋役として、日々家づくりに奔走しています。

「たとえば車だと、決められた車種があって、そこから内装を選んだり、タイヤの種類を選んだりしていきます。でも、家づくりは、そこからさらに枝分かれするように分割していくので、選ぶという作業がとてつもなく多い。なので、作り方も無限に変わっていきますし、クロスや床の色、模様、さらに窓ガラス一つとっても、同じ家はありません」

畠山さんが手掛ける家づくりは、まさに十人十色。
そのためリームス・ホームでは、自分たちで建てる家の一つ一つに、それぞれ名前を付けているとのこと。
どんなお客さまの要望で、どんな意図で設計して、どんなイメージに仕上げるのか。
そのコンセプトをお客さまと共有するのが狙いで「自分の子どもの名前を考えるぐらい、いつも真剣に悩みますよ(笑)」と畠山さんは言います。

そういったコンセプトを忠実に再現するためにも、綿密なコミュニケーションは必至。
お客さまとはLINEのグループ機能を使って連絡のやり取りを行っているそうで、ときに夜遅くまで相談を受け付けることもあるといいます。

「現場で設計図を見ていると、『どうしてここにスペースが必要なのか?』『棚の大きさはこれで良いのか?』といった疑問が常に生じます。ただ、よくよくお客さまに話を聞くと『実はそこには花瓶を置いて花を飾りたいんです』といった、いちばんのこだわりの部分があったりします。薬の処方ではありませんが、いろいろと合う合わないを選別していって、お客さまのイメージに少しでも近づけるような努力しています」

自らの仕事に対して「AIなどの機械では読み取れないところまで手掛けている」と矜持を語る畠山さん。

「一見、面倒くさい仕事かもしれませんが、それを乗り越えないと、作り終わったときの感動はぜったいに生まれません。建物の引き渡しの際、最後の電気がパッとついたところで、お客さまに喜んでもらえたときが自分たちにとってのゴール。その都度その都度、100%のプランを提案して、最高の家づくりを実現できたらと思っています」

これからもお客さまと二人三脚で、目の前の仕事に情熱を傾けます。

 

異業種から飛び込んだ社員も奮闘中

ホームクリエイターとして、営業、経理、事務仕事などを幅広くこなす佐々木誌穂さん。
以前は飲食店に勤めていましたが、コロナ禍の影響で収入が激減。求人情報を介して、昨年の6月、リームス・ホームに入社しました。

もともと建築を学んでいたわけでなく、全くの異業種からのチャレンジ。
最初は不安なことだらけでしたが、周りのスタッフが親切丁寧にサポートしてくれるおかげで、今の仕事にとても充実感を抱いていると言います。

「分からないことばかりで、ミスを犯してしまうこともしばしばありました。ただ、『これは一発カミナリ落ちるな』と思うようなミスでも、詰められるように怒られたことは今まで一度もありません。それよりも、次はこうしようとか、こういうやり方で考えてみたらどうかといったように、周りのスタッフの皆さんがフォローをしてくれる。的確な指示をいただけるので、とても助かっています」

現在は、お客さまとの打ち合わせに同席するなどして、建築のいろはを猛勉強中だという佐々木さん。
「ここを選んでくれた人に、100%の満足度を提供できるように頑張りたい」
と接客業をしていた自身の経験も生かしながら、これからも会社に貢献していきたいと目を輝かせます。

 

未経験者こそ未来を担う人材

リームス・ホームには、以前に板前として働いていたり、大学で哲学を学んでいたりと、さまざまなキャリアを持った人たちが社員として働いています。

社長の高木さんは、そうした業界未経験の人こそ、これからのリームス・ホームに必要な人材と話します。

「うちにはマニュアルといったものがありません。なので、この業界で活躍してきた人が『自分はこんなことをやってきました』と自信ありげに提案されても、なかなかそれを生かすことができない。それよりも、この業界に全く触れてない人のほうが、発想力も豊かだし、我々では思いもつかないような提案をしてくれるんです」

今後は、本社の空きスペースを使って、現場の廃材を活用した雑貨を販売したり、貸し工具をそろえてDIY教室を開いたりと、関連事業も増やしていきたいという高木さん。

「今、大きな夢としてあるのは、建物全てに岩手県産材を使った地産地消の家づくり。会社が儲かるためではなく、岩手全体が潤うために、地域の事業者を巻き込んだ家づくりをしていきたいと思っています。そのほかにも、やりたいことはたくさんあるので、ゆっくりと時間をかけて実現していきたいです」

そのために、まずは現場をしっかりと回せる人を増やしていきたいと言う高木さん。
「大事なのは経験よりも熱意。家づくりに対してピュアな思いを持つ人であれば、未経験者でも全く問題ありません。10年後、20年後に戦力になってくれるような社員を育成していきたいですね」
新規事業も、社員育成もすぐには結果はでないと考え、長いスパンで考えているようです。

お客さまのためになるものづくりを。

ここに正面から向き合って、
リームス・ホームのチームは、日々着実に仕事を進めています。

その正直なものづくりに魅了されるように、こだわりを持ったお客さんが自然と集まる。

素直に、お客さんと良いモノを作りたい。

そう思える方なら、未経験でもきっと楽しく働けると思います。

 

 

(取材:郷内和軌)
※撮影時はマスクを外していただきました。