穏やかな海と連なる入江

九十九湾(能登町)

日本海に面した能登半島の海。富山湾に面した波が比較的おだやかな能登町の海沿いに、美しい海岸線と豊かな海洋生態系が特徴的な『九十九湾』がある。その海岸線は、大小の入り江がいくつも連続するリアス式海岸で、入江が九十九あるとされることから名付けられた。日本百景の1つでもあり、その景観と穏やかなこの湾は多くの人を魅了し続けている。【この記事は金沢日和が制作しました】

この九十九湾に位置する『のと海洋ふれあいセンター』の周辺に、海岸線を沿って海の上を歩ける「九十九湾遊歩道」はある。浅瀬が広がり、様々な海の生物と触れ合うことができ、子ども連れにもオススメの人気スポットだ。 

この遊歩道には約800メートルにわたって飛び石と床板が設置されており、まるで海の上を散歩しているかのように楽しめる。ただし、バランスを崩して海に落ちないようにご注意を。床板のボードウォークではベビーカーや車椅子も利用できるのでおすすめ。

波で削られてできた自然の岩場や岩穴などの景観も楽しめ、散策の合間に木々の木漏れ日も感じられ心地よい。

ところどころ海の生き物を紹介する看板があり、「どんな生き物がいるかな」と海の中を覗いてみるのも楽しい。海藻の間に小さな小魚の群れが見え隠れ。水が透き通っているため海底まではっきりと見ることができる。その他にも、貝類やカニ、ヒトデなど海の小さな生き物たちと出会うことができる。こうした海底にさまざまな魚介類や海藻が生息する豊かな海洋生態系も九十九湾の特徴の1つだ。

九十九湾はマリンレジャーも体験できる。透明度の高い海水はシュノーケリングやダイビングに最適。この日も夏休みの子どもたちが、シュノーケリングを楽しんでいた。波が穏やかな湾の地形はカヌーや釣りなどのアクティビティにもぴったり。また、キャンプ場も整備されており、目の前には海が広がり入江になっているため風も穏やか。星空や海の向こうから昇る朝日を眺めながら自然を満喫することもできる。

時折、近くを漁船が行き交っていた。夏場はキスやアジ、マダイやクロダイなども釣れるため沖での釣りも人気だ。遊覧船も出ているため沖から見る入江がいくつも連なる景色も楽しめる。自然の海の美しさと人々の手によって育まれてきた九十九湾。散策を楽しむのも良し、マリンレジャーを楽しむのも良し。思い思いに時間を過ごすことができるおすすめのスポットだ。一度訪れてみてはいかがだろうか。

名称 九十九湾(つくもわん)
所在地 能登町小木、市之瀬、越坂(おっさか)
電話番号 0768-62-8526 (能登町ふるさと振興課)
駐車場 50台