広い浜に横たう奇岩

窓岩(輪島市曽々木)

能登半島北部、輪島市と珠洲市の境に約2キロの広い砂浜を横たえる、曽々木(そそぎ)海岸がある。
この海岸にあるのが、奇妙な形の「窓岩」だ。岩礁の上にそそり立つ三角形の岩の中心部に、直径2メートルほどの穴が開いている。海岸とともに国名勝、天然記念物に指定されており、浜の背後の断崖も大きく反り返った豪快な風景が訪れる人を楽しませる。
夕日と窓岩の穴が重なる神秘的な体験ができるほか、冬はプランクトンが固まって海辺に漂う「波の花」が幻想的な眺めをつくり出している。

曽々木海岸は1500万年前、沖合の海底火山の噴火によって隆起して形成されたと言われている。背後の岩倉山は海岸を望む景勝地として古くから知られており、また海岸近くまで迫る断崖は「能登の親不知(おやしらず)」として恐れられた。

国道249号曽々木トンネルを越えた珠洲市側の垂水(たるみ)の滝と合わせ、さいはてを感じる豪快で素朴な風景のひとつだ。

名称 窓岩
所在地 輪島市曽々木