叡智と四つに組む!頭脳のアリーナ

石川県立図書館(金沢市)

 

100万冊の舞台!名脇役のイス

 

2022年7月に金沢市小立野に移転開館した石川県立図書館は、100万冊を超える蔵書を有し、閉架も含めて約230万冊が収蔵可能な、県民の教養を育む拠点になっている。
新しい図書館は特徴的なアリーナ型の構造が開館直後から話題を呼び、撮影スポットとしても一躍人気を集めている。調べ物にはもちろん、今まで図書館は敷居が高いと思っていた人も一度訪れてみる価値はあるだろう。

館内のいたるところに閲覧スペースが設けられ長机や左右が仕切られた勉強向きのデスクなど約500席が用意されているが、注目してほしいのはそれらに使われているイスである。館内には古今東西の芸術家やデザイナーが手掛けた名作のイスやベンチ、ソファがなんと100種類以上も散りばめられているのだ。マスターピースコレクションと名付けられ、図書館のウェブサイトではそれぞれのイスの詳細を確認することができる。

このほか、一見図書館によくある机や受付カウンター、多角形のカラフルなソファなども、実はこの図書館のためにわざわざ設計されたオリジナル家具ばかり。

図書館には行きたいけど、特に読みたい本も思いつかないという人は、まずウェブページで座りたいイスを決めてから来館、というのも面白いだろう。

 

調べ物をサクサク済ませて喫茶店で一服!

 

新図書館では設備も最新鋭になった。本の貸し出しは端末に利用者カードと本をかざせば一瞬で完了。閉架にある古い本や昔の新聞なども、蔵書検索した端末からそのまま取り寄せの注文ができてしまう。

番号札が出てくるので司書さんに呼ばれるまで待っている必要もなく、2階の総合カウンター、3階の調べ物カウンターに呼出番号が表示されたら、準備完了。
県内の図書館では閉架の本や新聞資料などの閲覧のために別の部屋や窓口を案内されることも少なくないが、検索を済ませたらあとは待つだけという県立図書館はとてもシンプルで、調べ物も捗ること間違いなしである。
館内には野々市市、金沢市で人気の喫茶店チェーン「Hum&Go(ハム・アンド・ゴー)」が併設されている。おしゃれな内装に気後れしてしまいそうになるが、メニューはシンプルで思わず食べたくなるものばかり。効率よく資料を手に入れたら、コーヒー片手にゆったりとした時間を過ごすのも良いだろう。

 

 

名称 石川県立図書館(愛称:百万石ビブリオバウム)
住所 金沢市小立野2丁目43-1
開館時間 【閲覧エリア】平日9:00~19:00/土日祝9:00~18:00 【文化交流エリア】平日9:00~21:00/土日祝9:00~18:00
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始、特別整理期間
アクセス 北鉄バス「石川県立図書館」または「崎浦・県立図書館口」で下車
駐車場 400台(火〜金:8時30分〜21時30分、土・日・祝:8時30分〜18時30分)入庫後30分間は無料、以降30分ごとに100円
ウェブページ https://www.library.pref.ishikawa.lg.jp/index.html