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内見は冬に!?プロが教える石川マイホーム探しのコツ富商不動産株式会社
内見は冬に!?プロが教える石川マイホーム探しのコツ就職が決まったらまず考えなければいけないのが、住まい探し。いきなりマイホームを建てるのは荷が重く、まずは賃貸マンションや貸家、中古住宅でスタートしたいと考えている方も多いだろう。今回は金沢市を中心に、加賀地方の物件を手広く取り扱う富商不動産を尋ね、専務取締役の木村浩之さん、常務取締役の北川あゆみさんに素敵な物件選びのコツを聞いた。
まずは貸家や中古住宅について単刀直入に、相場を伺った。
「それは地域や間取りによりますが、総じて中古住宅の相場はお手頃です」と木村さん。
もちろん築100年を超える古民家もあるが、現代的な一軒家でも都内の3分の1以下の家賃で住むことができるという。購入でも2000万円を超えるような物件はほとんどない。
高齢者の相続で空き家を売りに出す人が増えたことで貸家や中古住宅の値段が落ち着き、選択肢がさらに豊富になっているという。
賃貸マンション、アパートはどうだろうか。
「築年数にもよりますが、子育て世代に適した2LDK、3LDKなら7〜10万円といったところです」と木村さん。
もちろん立地や設備によって大きな差があるが、例えば金沢駅近くの築10年以内のマンションでも家賃は月20万円に収まるというから驚きだ。
「まずはどのようなところに住みたいか、通勤やお子さんの通学先などを考えて探し始めたほうが良いですね」と北川さんもアドバイス。
車移動が基本の金沢市では、どこに住んでもそれほど不便を感じない。しかし中心市街地は企業やデパートが近く華やかだが、道路が入り組んでいて渋滞も多く、少子化で小学校の統合も進みつつある。駐車場の確保も課題になる。通勤や子育てのことを考えると、最近人気なのは郊外であるという。
「金沢市なら、金沢駅より北、県庁の周辺が引き合いも多いです」
北川さんが注目しているのは城下町の外側で道路も広く、住宅街も整備されつつある戸板小学校周辺だ。
「新しく小学校も整備され児童数も多いです。子ども会などの活動も活発だと聞いていますから、子育てには便利なエリアではないでしょうか」
初めて石川県に来て驚くのが冬の積雪である。東北や北海道と違い、北陸では水分を多く含んだ重い雪が積もる。
木村さんは「もし余裕があるなら、内見は冬がおすすめです」と提案する。夏にはわからない部屋の断熱性や、周辺の道路のようすなどが想像しやすくなるからだ。
「積雪によって住宅街でも自動車が通れなくなることもありますし、家の前の道路に融雪装置が付いているかどうかなども確認できます」
古い家では断熱性が低かったり、天気が悪い中で洗濯物を干すのに重宝するサンルーム(半屋外の温室のような部屋)が備わっていなかったりする場合もある。もっとも過酷なシーズンの下見が、重要になるのだ。このほか、県内で盛んに行われている祭りや地域行事について、住民にどのくらいの協力が求められるのかなども確認しておくことが大事だという。「一軒家を持つ人は特に、地域の中に入っていくことになりますから、利便性だけでなく地域の雰囲気も掴むことが大事です」
災害への備えはどうだろうか。石川県内はこれまで比較的地震の被害が少ない地域と言われてきた。
しかし、2007年の能登半島地震を期に、県内でも災害への備えは重要度を増しつつある。
木村さんは災害に強い家さがしの一つの基準として、耐震基準の改正がなされた2000(平成9)年以降の物件をすすめている。「どの耐震基準で建てられたものか確認するのも、家探しの重要な指標になってくると思います」
歴史と文化にあふれ、住みやすさも魅力の金沢市周辺。内見の際は、街の空気を感じながら、新しい生活に思いを馳せてみてはどうだろうか。
金沢市をメインに土地建物の売買、賃貸の仲介、資産活用マネジメントなどを手掛ける。「カエル不動産屋」として、暮らしや人生を「かえる」をテーマに、お客様に寄り添った物件探しや資産活用をアドバイスする。