フライス盤の製造から工作機械メーカーへ
織物関連機器の部品加工業として、昭和24年に創業した株式会社イワシタ。繊維王国である福井では織物関連の仕事がメインだったが、ものづくりの技を活かした仕事をしたいと考え、他分野への展開を模索。創業者である岩下為吉はアメリカから工作機械を入手し、自ら解体しながら数名の従業員とともに見よう見まねでつくりあげながら技術と知識を習得。昭和35年に工作機械分野への進出となるフライス盤の製造をスタートし、長年の切削加工のノウハウを活かして現在はさまざまなものづくりに関連した工作機械を国内外に納入している。
あらゆるニーズに応え、世界に一つだけの“オンリーワンマシン”を作る
「当社の強みは高い技術力を活かしたオーダーメイド提案」と語るのは社長の岩下大介さん。いわゆる“カタログ提案”はなく、お客様のご要望を叶える装置を要件から一緒に検討し、オンリーワンの製品をつくりあげるのがイワシタの大きな特徴だ。
「自動車、航空機、建材といった大きなものから細かい部品やハサミの加工といったものまで、あらゆるものづくりの機械のご相談を受けるので、毎回打ち合わせの内容が違うのも面白いですね。例えばこの前は、ビリヤードのボールを撞く木の棒を木の特性に合わせてどうやって機械で丸みを調整していくかといった相談も受けました。大規模な機械メーカーでは対応できず断られてしまうような、ニッチな業界のお客様からの依頼が多いのも当社ならではかもしれません」
求められるさまざまなニーズに対応するオーダーメイドの機械。これまで培ってきたイワシタの技術をもとにお客様と二人三脚で作り上げていくため、「お客さん自社で設計し、組立て、お客様のもとで稼働させるまでを行う。まさにものづくりに情熱を傾けることができる環境なのだ。
文系歓迎! 人が好き、ものづくりが好きな方求む!
イワシタでは20、30代の若手からベテランまで幅広いメンバーが活躍している。機械というと理系の経験が必要かと思いきや、意外と文系出身者も多く活躍しているという。
「理系の経験があることに越したことはないのですが、当社ではお客様の意見を取り入れてものづくりをしていくので、スキルに凝り固まるよりも柔軟に人の意見に対応できるコミュニケーション能力が重要です。ものづくりが好きであれば文系・理系は問いません」と人事を担当する川端さん。
現在、イワシタでは35歳以下の社員が3分の1を占めているなど、若手社員も多い。入社後は現場で機械が組み上がっていくまでを学び、外部の研修センターと連携しながら半年くらいかけて一人前に育てていく。各部署でも先輩がついて仕事の流れをOJTで学んでいくため、未経験から一人前に成長できる環境が整っている。
「出荷台数を伸ばすこと以上に、お客様のニーズをしっかり組み込んだ機械をご提供することが大切です。経験やスキル以上に『これはどういう仕組みになってるんだろう』と新しいものにも常に興味を持ち、挑戦する姿勢を持った方にお会いしたいですね。我こそはと思う方はぜひご応募ください」と川端さん。
「ものづくりが多様になっていくなか、これからも私たちは幅広く業界を下支えし、縁の下の力持ちでありたいと考えています。オンリーワンの機械を作る喜びや楽しさをぜひ当社で感じてもらいたいですね」と岩下社長も笑顔で語ってくれた。