福井市街地から車で約30分、福井市笹谷町（ささだにちょう）にある「森のほうかごVILLAGE」は親子向けの森あそびや自然体験を数多く開催するキャンプ場だ。宿泊ロッジ、テントサイト、バーベキュー場などでアウトドア旅行が楽しめるほか、森や海をフィールドにしたプログラムが1年を通じて実施されている。

キャンプ場の母体はNPO法人「森のほうかごがっこう」。「遊ぼう！学ぼう！創造しよう！」の理念のもと2000年の法人設立以降、20年以上にわたり子どもたちに環境教育を届けてきた。

森のほうかごVILLAGEは、「遊びと暮らしの拠点」をテーマに、近くの森をはじめ越前海岸の海や温泉で自然を満喫できるようにプログラムが組まれている。気軽に参加できる野外クッキングや木のものづくりから、海を舞台にした釣りや、沖に漕ぎだすカヤックツアーまでチャレンジの度合いはさまざま。「小学生になったらもっとアクティブなツアーに挑戦してみよう」とリピーターも多いという。

施設の広報を担当する近藤奈美さんは「子どもはもちろん、日常生活から離れて忙しい頭と心をリセットさせたい大人にもぜひVILLAGEで過ごしてもらいたいですね。ロッジを利用すれば虫や暑さの心配もないですし、アウトドアに慣れていない方でもハードルが低いと思います」と話す。

また、体験プログラムでは子ども以上に大人が夢中になることも。「野外クッキング体験では、夢中になっているお父さんを見て思わずにやにやしているお母さんと目が合い、こちらまで笑ってしまいました」と近藤さん。家族だけで過ごす空間では見られない親や子の意外な一面を発見できるのも、非日常体験の醍醐味だ。

施設でひときわ目立っていたのが、ロッジに併設されたツリーハウス。はしごで上に登ると、一足ごとに空との距離が少しずつ近くなって、気持ちが盛り上がってくる。思い出をいっぱい持って帰るころには「今度はなにをしようか？」と次の季節に来ることを考えずにはいられない、そんなワクワクがつまったキャンプ場だ。