北陸自動車道「丸岡インター」から車で19分、坂井市春江町でイチゴ摘みができる観光農園「ICHIGOOJI」。摘み取り体験は毎年3月から6月下旬まで開催されていて、真っ赤な完熟イチゴを45分間たっぷり食べられる。

農園ではおそろいのユニフォームを着た元気なスタッフがお出迎え。2019年に兵庫から福井へ移って農園を開いた池田天瑠(いけだ・てんる）さんをはじめ、10代から20代の若いメンバーが収穫用3棟、育苗用4棟の計7棟のハウスを管理している。「ぼくたちのイチゴ栽培のこだわりは、面倒くさいことを丁寧に続けること。果実にしっかり栄養を届けるための『葉かき作業』を月に何度も行ったり、ハウス内を清潔に保つために土足厳禁にしていたり、スタッフみんなで大切に育てています」と池田さん。ハウスでは「章姫」と「べにほっぺ」の2品種が収穫できる。

「いちご、トキメク。」をコンセプトに、さまざまな世代に向けたユニークな取り組みを行っているICHIGOOJI。例えば、ハウスでは週末にナイト営業を実施。ビニールハウスにDJブースが設置されているのには驚いてしまう。ライトに照らされたハウス内でイチゴを食べるICHIGOOJIならではのシチュエーションが、学生やカップルから人気を集めている。毎年恒例の婚活イベントには県内の20代や30代の男女が多数エントリーしているそうだ。

「靴を脱いで中に入るようにしていたら、結果的に赤ちゃん連れのファミリーもイチゴ摘みを楽しめる施設になったのは思わぬ副産物でした。ベビーカーも車いすももちろん歓迎です。観光農園ではめずらしいナイト営業はSNS投稿用の写真撮影にもぴったりなんじゃないでしょうか」とスタッフと顔を見合わせて話す池田さん。

Instagramの公式アカウントでは働くメンバーの日常がユーモアいっぱいに紹介されている。ICHIGOOJIは真っ赤なイチゴとフレッシュな体験に子どもはもちろん、大人も心トキメク時間を過ごせる場所だ。