WORK 明石の仕事 WORK 明石の仕事

女性を生かし時代を先取りしたハイスペック設備会社

有限会社佐々木設備 / 事務職員

インタビュー記事

更新日 : 2021年12月08日

兵庫県明石市に創業してもうすぐ40年。

佐々木設備は、公共事業から民間事業まであらゆる建物の給排水・空調設備工事を手がけてきた地域密着型企業だ。

2021年からは、女性スタッフを採用して個人宅向けのサービスを新たにスタート。

事業再構築に挑む代表取締役の佐々木さんに、現在の取り組みから将来の展望まで、じっくりと話をうかがった。

有限会社佐々木設備 事業概要

35年前にサブコンの仕事を職人会社として父が創業。
約10年前に有限会社佐々木設備に入社し、前職で学んだノウハウを生かし事業展開に活用した。

1983年の創業以来、明石市・神戸市を中心とした兵庫県内で給排水衛生設備・空調換気設備・消火設備工事、水回りリフォームの工事を行う。国家資格である一級配管技能士を保有するスペシャリストが多数在籍。また、明石市指定給水装置工事事業者にも認定されている同社は、確かな技術力と専門知識を強みに、大型の設備工事を多数手がけてきた。その実績とノウハウを活かして、2021年1月に女性スタッフによる個人宅向けサービスを開始。女性の能力を最大限活かすともに、迅速な対応力と丁寧な仕事で、お客様に快適で安心な環境を提供している。

 

仕事は丁寧に、お客様への気配りを大切に

1983年に創業した佐々木設備は、明石市・神戸市を中心に給排水衛生設備や空調換気設備、水回りのリフォームを手がける設備工事会社だ。明石市指定給水装置工事事業者にも認定される同社では、公共施設からマンション、ビル、商業施設、工場といった大規模工事から一般家庭のリフォームまで幅広い事業を展開する。安全で快適な住環境を提供するため、全従業員が全力で業務に取り組み、地域での信頼と実績を築き上げてきた。

 

国家資格である一級配管技能士の有資格者による確かな技術力はもちろんのこと、代表取締役の佐々木 太一さんは、「お客様に対する徹底的な思いやり」を大切にしてきたという。

「お客様に喜んでいただき、幸せを提供した対価として、お金をいただくことが最も大切です。中途半端な仕事をして、お客様に満足していただけなければ、お金は頂かない。それくらいの気持ちで取り組んでいます。また、個人宅の工事ではスリッパを持参したり、作業終了後にきちんと掃除をしたり、一つひとつを大切に細かい思いやりを念頭においています」

 

設備工事は目に見えない施工が大半である。だからこそ、長く快適に使い続けられるように丁寧で確実な工事を行い、お客様に「キレイに仕上がって良かった」と喜んでもらえる仕事を目指す。

 

女性スタッフによる個人宅向けサービスを開始

創業者である父の代から大型の設備工事を中心に手がけてきたが、2021年1月から新規事業として、女性スタッフによる個人宅向けサービスを提供するようになった。

「きっかけは、大手配送会社の女性スタッフによる女性向け引っ越しサービスでした。私たちの業界でも、ご主人が不在の日中や一人暮らしの女性宅に男性が訪問するよりも、女性スタッフが対応する方が安心だと思ったのです。現在、3名の女性スタッフが在籍しています」

 

もうすぐ1年を迎えるが、女性スタッフによるサービスはニーズが高く、将来も伸びていく分野だと手ごたえを感じているそうだ。

「個人宅向けサービス以外でも女性スタッフを同行させるとお客様の反応がよく、既存事業にもいい影響を与えています。今後、このようなニーズはさらに増え、女性の社会進出も加速していくでしょう。力仕事に関しては、便利な道具や機器があるので、女性でも迅速に業務の効率化も図れています」

今では、女性スタッフの個人宅向けサービスに加えて、家電量販店と提携して家電販売も行い、お客様に喜ばれているそうだ。

事業の枝葉を広げていきたい

住空間から商業空間、オフィス空間など、人が過ごす建物には、給水・排水設備が必要だ。新設工事だけでなく、経年劣化による修理やメンテナンスは継続的な需要があり、将来的に安定した業界といえる。しかし、その状況に安住することなく、積極的に事業の枝葉を拡大。女性スタッフの個人宅向けサービスもそのひとつである。

「2021年から事業再構築をテーマに、エンドユーザー向けに設備+DIY、電気などの知識・情報を発信していきたいと考えています。知識があれば、法外な請求の回避ができ、技術があれば、自分でちょっとしたトラブルを対処し、被害を最小限に留めることができます。これから全国展開に向けたビジネスモデルを構築したいと考えています」

 

時代やニーズの変化を察知して、会社はフレキシブルに変わっていくべき。エンドユーザーをはじめ、施設や不動産会社に喜んでもらえるビジネスの実現を目指している佐々木さんは、「細かいシステムを決めていくプロセスはとても楽しい」と笑顔で語る。

さらに社員と一緒に、新しいことに挑戦していくため、一人ひとりが「やりたいこと」を発表するプレゼン大会の実施も考えているそうだ。

 

「今の会社の資源を使ってもいいし、まったく関係ない分野でもいい。会社の成長につながることをみんなで考え、実現したいと思っています。成功すれば、発案者のモチベーションが高まり、もし、ビジネスとして失敗に終わってもそこには学びがあり、社員たちは成長していけます。そんな経験をたくさん重ねていくことが理想です」

 

誰もが生涯にわたって活躍できる会社に

最後に、仕事に対する姿勢や価値観について伺ってみた。

「私は、仕事を楽しむことが大切だと考えています。常々言っているのですが、生活の中で大きな割合を占める仕事が楽しくなければ、人生はつまらないものになってしまいます。みんながやりがいを持ち、モチベーションを上げて仕事に取り組むことができる。そんな環境をつくっていきたいと思います」

 

また、女性採用に関しては現時点では考えていないものの、活躍の場を広げていく方針。例えば、これから新規立ち上げ予定の飲食事業のスタッフとしての起用を考えているそうだ。

「営業や工事、接客などを経験しながら、総合的な知識を身につけて活躍できる場をつくっていきたいと考えています。今は就業規則で65歳を退職としていますが、年齢を重ねても何かしらのポジションで活躍できる場があることが重要だと考えています」

本人にやりたい意志があれば、会社としては最後まで面倒を見るスタンスを取りたいと語る佐々木さん。その優しい眼差しからは、社員を大切にしたいという想いが伝わってきた。最後に女性スタッフの森さんと松崎さんにもインタビューを行った。

お客様に喜んでいただくことが、一番のやりがい

――なぜ、佐々木設備で働こうと思いましたか。

森:佐々木さんとの出会いは、飲食店で働いているとき。設備工事の女性スタッフを募集していると聞き、今までに経験したことのない仕事に挑戦したいと思いました。佐々木さんの人柄に惹かれたことも大きかったですね。

松崎:前職が森さんと同じだったので、一緒に佐々木さんの話を聞きました。以前の仕事は、土日休みではなく、子どもとの時間がなかなか取れませんでしたが、そのことを知っていた佐々木さんは、「家族の時間を一番に考えたらいい」と言ってくれたのです。新しいことにもチャレンジしたいと思い、入社を決意しました。

 

――明石市にはどんなイメージを持っていますか。

森:私たちの出身は神戸市西区です。明石市に近いこともあり、イメージはあまり変わらないですね。目の前に明石海峡と淡路島が広がる自然豊かなまちで、魚介類をはじめとするおいしい食の宝庫。交通の便もよく、暮らしやすい環境です。

――担当業務について、詳しく教えてください。

松崎:主に個人宅の設備を担当しています。エアコンやトイレ、リフォームなどの家の設備や水道関係全般、水回りの調査を行っています。

 

――仕事で嬉しい瞬間は?

森:最初は、道具の名前を覚えるのに精一杯。正直、何に使う物なのかわかりませんでした。専門用語も理解できず、職人さんが話している会話は「これは日本語!?」と思うくらい(笑)。それでも徐々に理解できるようになり、今では仕事が楽しいと思えるようになりました。特に修理後は、お客様が喜んでくれるので嬉しく、達成感を覚えます。

松崎:自分ではわからない変化に、社長が気づいて褒めてもらったときは嬉しいですね。日々、成長を実感します。

 

――代表の佐々木さんは、どんな人柄ですか。

森:仕事中と普段とのギャップがある方です。普段はジョークを言って笑わせてくれますが、スイッチが入ったときは、まじめで頼りがいがあり、頭の冴えている方だと思います。

松崎:頼り甲斐があります。仕事はもちろん、何をするときも楽しそうに取り組んでいる印象を持っています。

 

――今後、やってみたいことはありますか。

松崎:今は個人宅が中心ですが、いずれは大きな現場にも行き、他の仕事も知りたいと思っています。職人さんの仕事振りを見ていると、毎回新たな発見があるので、大きい現場に出て、今まで以上に設備のスキルを高めていきたいですね。

森:個人宅サービスを極め、佐々木設備を女性陣で引っ張っていけるように努めています。私は動物が好きで、トリミングの仕事もやりたいと思っているので、近い将来、社長に提案したいと考えています。

――仕事で大切にしていることはありますか。

森:人を思いやる心です。常にお客様に寄り添い、よりよいサービスができるように意識しています。

松崎:常に前向きにポジティブに考えることです。ときにはマイナスに捉えてしまうこともありますが、ゆっくりと寝て翌日にはリセット!太陽のように明るい職場のムードメーカーを目指しています。