牧場の搾りたてミルクが楽しめるジェラート屋さん
伊藤牧場のジェラート【ぐらなーと】牧場の搾りたてミルクが楽しめるジェラート屋さん
伊藤牧場のジェラート【ぐらなーと】
山陽電鉄藤江駅より徒歩15分。藤江小学校やその近隣に保育園や幼稚園などが立ち並ぶこの地域は昔ながらの住宅街。その中で一軒だけインパクトのある赤い扉が目印のかわいらしいお店があります。2013年5月にオープンした【ぐらなーと】は伊藤牧場が経営する人気のジェラート屋さんです。ご主人の伊藤靖昌(やすまさ)さんが牧場で酪農をし、奥様の美喜(みき)さんが横でジェラートを販売するこのお店はオープンから10年経った今でもたくさんの人に愛される地元でも特別なお店です。
この地で昔から牧場を営んでいた伊藤さん一家は日々縮小していく酪農業界の厳しさを受け、今後も酪農を続けて行く為に、そして酪農の魅力を知ってもらう為に6次産業へと目を向けました。伊藤牧場では先代の頃から牧場で搾った牛乳の全てをそのまま出荷していました。違う形で牛乳のおいしさや酪農の魅力を伝えられないだろうかと考えた靖昌さんは、牧場を営む知人から“搾った牛乳でジェラートを作り販売する術”を教わりました。美喜さんは当時をこう振り返ってくれました。
「主人以外はみんな反対でした!牛舎の立地もよくないし、アクセスも悪いこの住宅街でジェラートなんて売れるの?!と思って!」 「夫婦揃ってなにか経験や知識があるわけでもないし絶対無理!と言いました!しかも実際にお店を運営するのは私ですよ!?」
笑顔いっぱいで話してくれましたが、当時の不安はどれほど大きなものだったのでしょうか。結婚して1年、神戸から明石の牧場一家へ嫁いできた美喜さんにとって自分がお店を始めるなんて夢にも思わなかったはずです。しかし最終的にはジェラート屋さんを始めることを決意。
「主人がしている酪農をもっと色んな人に知ってほしいし、うちの牛乳がおいしいということを知ってほしかったんです。」
酪農家を支える妻の健気ない想いで【ぐらなーと】は最初の一歩を踏み出しました。
靖昌さんは酪農を本業とされているので、ジェラート屋さんの担当は美喜さん。ほぼ全ての仕事を任されました。ただどこまでいってもメインとなるのは牧場で取れる牛乳。そのおいしさがしっかり伝わるようにとジェラートの研究や試作は深夜まで続きました。そして牛乳のおいしさを最大限生かす為にトレハロースを使用するという答えを見つけ出しました。
定番8種、季節限定4種のジェラートはどれも絶品。清水いちごやトマト、スイートコーン、そしてのりなど地元の美味しい食材も取り入れるコラボ商品は、お客さんからアンケートを取って決めることもあるそうです。ジェラートの一番の魅力はなんといっても爽やかな口当たり。牛乳本来の味が生きるさっぱりとしたジェラートは多くの人を魅了します。
【ぐらなーと】という名前はイタリア語でガーネット。自身の誕生石から取った名前で店舗にも赤を取り入れました。住宅地のなかにあっても家じゃなくお店だとわかってもらえるようにと工夫されたそうです。そして名前をひらがな表記にしたのは近所に学校があるから。小さい子でもすぐ読めるように、そして柔らかく親しみのある店舗でいたいという美喜さんの想いが込められています。
酪農家を支える妻として、そして2人のお子さんを育てるママとして多忙な日々を過ごされる美喜さんですが、ご主人の靖昌さんへ言いたいことはこの一言だけだと教えてくれました。
「美味しい牛乳だけはしっかり取ってね!!!」
なんともすごいプレッシャー…。しかしこの言葉は、酪農の大変さをずっと傍で見てきた妻だからこそ言える“お店は任せて酪農に励んでね”という愛情に溢れた言葉ではないでしょうか。
伊藤牧場の牛乳のおいしさ、そして伊藤さん夫婦を通じて知ることができる酪農の素晴らしさはもちろん、二人三脚でお互いを支え合いながら頑張ってきたこの想いは【ぐらなーと】のジェラートにたくさん込められています。長年愛され続けてきたジェラートをぜひ食べてみてください。
住所 | 兵庫県明石市藤江285-1 |
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電話番号 | 078-778-0930 |
営業時間 | 10:00~17:00 日曜営業 |
定休日 | 水曜日、不定休(SNSにて告知) |
駐車場 | 有 ※店前と東側すぐの月極駐車場に5台分枠あり |
クレジットカード | 不可 |
座席数 | テーブル2席 |
貸切可否 | 不可 |
予算目安 | ~¥1000 |
お子様対応 | 可 |